「偶然」では片付けられないルフィの謎
近年、『ONE PIECE』の主人公モンキー・D・ルフィが食べた「ゴムゴムの実」の別名が、「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル『ニカ』」だったことが発覚しました。物語の主人公としてずっとファンに愛されてきたルフィに、知られざる真実が隠されていたことは驚かされるばかりです。
しかし、主人公として最も身近なキャラであるルフィには、まだまだ不明な点が多く存在します。今回はルフィに残された謎について振り返ります。
まずファンの間でいろんな考察が繰り広げられているのが、ルフィとかつての海賊王のゴール・D・ロジャーとの共通点についてです。「同じ夢を持っている」「海王類の声が聞こえる」「象主(ズニーシャ)の声が聞こえる」など、ふたりの間には不自然なほど多く似ている点が描かれています。これらの共通点にはどのような意味が隠されているのか、まだ真実は語れていません。
そして、ルフィとロジャーには、「実は親子説」「転生説」などが展開され、その関係性について考察が繰り広げられています。祖父であるモンキー・D・ガープによって、ルフィの父親が革命軍総司令官のモンキー・D・ドラゴンであると明かされていますが、ファンからは「ドラゴンが父というミスリードでロジャーが父であることを隠しているのかも」「エースとルフィをどこかのタイミングで入れ替えたのでは」と予想する声も上がっています。
ルフィにまつわるキャラクターとして存在が注目されている人物といえば、「ジョイボーイ」も外せません。ワノ国にてルフィがニカの力(ギア5)を覚醒させた際に、象主(ズニーシャ)が「ジョイボーイが帰ってきた」と発言しており、ルフィとジョイボーイには浅からぬ因縁があることが示唆されました。
ジョイボーイとは、「空白の100年(900年前から800年前までの全く痕跡が残されていない時代)に実在した」とされる人物のことです。魚人島のポーネグリフに当時の「人魚姫」への謝罪文を残すなど謎の多い人物で、現時点では「過去にニカの力を覚醒させた人物がジョイボーイ」という説が有力です。
ジョイボーイについては、魚人島やワノ国などで「いつかまた現れる」といった趣旨の伝説がのこっており、ニカの能力を覚醒させたルフィこそが、その次世代のジョイボーイである可能性が高いでしょう。また、ジョイボーイは象主が歩き続ける罰を受けるきっかけとなった「罪」をともに背負っていることも明らかになっており、過去に彼らが何をしたのか、ルフィもその罪を背負っていることになるのかも気になるところです。
ルフィが背負った能力にはどのような使命があるのか、またその能力を持った悪魔の実をかつて政府の船を襲って奪っていたシャンクスにはどんな思惑があったのか、フーシャ村でルフィがうっかりゴムゴムの実を食べたのは本当に偶然だったのか、今後の展開で明かされるであろう謎から目が離せません。
そのほかにも、数百万人にひとりと言われている「覇王色」を使いこなすなど特出した能力をもつルフィは、作中の世界の真実を解きほぐすための重要なピースになることは間違いなさそうです。