がん闘病中の経済アナリスト森永卓郎氏(68)が23日、ニッポン放送「垣花正あなたとハッピー!」に出演。自身の名前や肖像などを無断使用した詐欺広告による被害額を明かして憤った。
番組には息子で経済アナリストの森永康平氏も出演。「僕らも肖像権の侵害だけじゃなくて結構いろんなパターンの被害を受けている」とし、詐欺広告を見た人からの問い合わせに対する返信作業に時間を取られるほか、被害者からけんか腰のメールが届いたり、講演などの広告についても詐欺通報されるなど風評被害や名誉毀損(きそん)も受けている実情を訴えた。
著名人になりすまして投資などを薦める不正広告が横行しているインスタグラムやフェイスブックを運営する米IT大手メタ社に対し、康平氏は「メタ社は広告掲載料をとっている。彼らが詐欺をしているとは思わないですけど、(詐欺の)入り口を提供して、しかも提供する際に金をもらっている以上、片棒をかついでいるのは間違いない。結果としては(詐欺を)手伝っている。しかもそれで金儲けをしている」と指摘。
続けて「自主規制として広告審査に金も人も割いてやらないと結局、犯罪行為の加担だし、もっと言うとこんなものずっと放置していたらそのうちメタの運営するSNSに広告を出す事自体が普通の会社からすればブランドの毀損になる。メタ社に出稿するまともな会社はなくなって詐欺師ばかりになる」と警告し、「メタ社にとって何も良いこと無いので、さっさと政府が動く前に自分たちでなんとかした方がいい。それができないんだったら、あんまり良いとは思わないですけど政府が厳しい規制を作ってSNSの広告経由で被害に遭った場合には被害金額の1、2割をメタ社が負担するくらいの厳しいルールを作らないといけない」との考えを示した。
卓郎氏は「私の被害も7億円を超えたので、康平と合わせると合計10億(円)を超えました」と被害額を公表。「だからみんなで立ち上がってメタ社と闘いましょう。キャッチフレーズは『メッタメタにしてやる!』です」と、ユーモアも交えて呼びかけた。