〝ふてほど〟時代に欲しくなる!昭和の名物ドラマ 銭湯、脱衣所で「おっぱいぽろり」 体は映っているのに顔はほとんどわからない人が多い「時間ですよ」(1970年〜)

1月期に注目されたドラマ「不適切にもほどがある!」(TBS系)では、令和から昭和にタイムスリップした中学生のキヨシ(坂元愛登)が当時のテレビを見て驚愕。「地上波でおっぱいが見たいんだ!!」と令和に戻ることを拒み、社会学者の母(吉田羊)を困惑させた。

確かに昭和期には、深夜番組や芸能人水泳大会だけでなく、ドラマでもおっぱいがぽろりすることはしばしばだった。

1965年の単発ドラマに始まり、70年代以降、長く愛された「時間ですよ」シリーズ(TBS系)は、人のいい主人(船越英二)、おかみさん(森光子)が営む銭湯「松の湯」を舞台に、家族と歴代お手伝いさん(三代目は浅田美代子)、従業員の健(堺正章)と浜さん(樹木希林)、ご近所さんや常連客のああだこうだが描かれる。

ドラマでは脱衣所でお客が裸になり、洗い場ではお湯をザーザー。胸もあらわな女性客がたくさんいた。ただし体は映っているのに顔はほとんどわからない人が多い。

70年に放送が始まった時代劇「大江戸捜査網」は、隠密同心がチームで悪事を探索するのが売りだったが、一時期、秘密の連絡をとる場所が銭湯だった。男湯だけかと思ったら、女湯も出てくるので、出演者は目のやり場に困ったという。

千葉真一主演の「影の軍団」は主人公の伊賀忍者の三代目服部半蔵(千葉)が神田で銭湯「雉の湯」を営む。これまた目のやり場に困る撮影現場だった。第1シリーズの最終話は宿敵の甲賀忍者の頭領(石橋蓮司)が配下の者を雉の湯に送り込み、死闘を繰り広げる。そのタイトルは「乱入!女湯の24時間」。男湯はどうなってもいいという勢いがすごい。

2時間ドラマでは天知茂が名探偵明智小五郎を演じ、美女がシャワーや入浴中に命を狙われることの多い「美女シリーズ」や、火野正平らとキャーキャーと混浴するヌードギャルが注目された「混浴露天風呂連続殺人」シリーズもあったが、地上波ではこうした露出はほぼ消滅。ただしどのドラマも再放送は多い。テレビの適格な表現とは何なのか。キヨシに明快に答えるのは、難しい。 =おわり(ドラマ研究家)

■時間ですよ TBS系で放送。1970年2月4日〜8月26日(全30回)▽71年7月21日〜72年3月15日(全35回)▽73年2月14日〜9月5日(全30回)▽74年10月16日〜75年4月9日(全26回)など。

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