アラバスタ編に残る謎 黒ひげ・ティーチの目的とは?
数々の謎を秘めている『ONE PIECE(ワンピース)』の物語は、最終章に突入して以降、明らかにされる事実も少しずつ増えてきました。しかしまだ、物語の核に触れるような伏線や、細かい謎に関しては、未回収のものも残っています。
そこで本記事は、「アラバスタ編」に隠された伏線を中心に振り返ります。
まず、マーシャル・D・ティーチが率いる、黒ひげ海賊団の不可解な行動です。ティーチは黒ひげ海賊団を結成後、わざわざ航路を逆走し、チョッパーの出身国でもあるドラム王国を襲撃していました。
この行動には果たしてどのような意味があったのでしょうか。ドラム王国といえば、医療大国として名を馳せている国です。となると、幼少期の頃から抱える、ティーチの「眠れない」体質を治療する目的で訪れていたのでしょうか。
また、何かしらの経路で「ヒトヒトの実」がある情報を入手し、それを奪いにいった可能性も考えられます。ルフィの食べた悪魔の実が「ヒトヒトの実 幻獣種 モデル:ニカ」だったこともあり、ティーチはこの頃から、「ヒトヒトの実」に何らかの可能性があることを、知っていたのかもしれません。
さらにドラム王国では、Dr.くれはのセリフにも謎が残っています。くれはといえば、初登場139歳という大長寿の医者であり、チョッパーの師匠です。そんなくれはが、ルフィの手配書を見た際「お前達ゴール・D・ロジャーを知ってるかい」「生きてたのか…“D”の意志は」などと発言していました。
この、ロジャーとの関係性をほのめかす、くれはの発言は一体何を意味するのでしょうか。また作中において、初めて「Dの意志」というワードが登場したのも、このくれはの発言です。何か重要な事実を知っている可能性は、十分に考えられるでしょう。
歴史の鍵を握る一族。ネフェルタリ家とは?
次にアラバスタ王国にあった「歴史の本文(ポーネグリフ))にも、意味深な謎が残っています。この「ポーネグリフ」は、アラバスタを統治するネフェルタリ家が、代々守ってきました。
そしてその碑文のなかには、古代兵器「プルトン」に関する情報が刻まれています。世界各地に散らばる「ポーネグリフ」のなかでも、「プルトン」に関するものがアラバスタで眠っていたのは、単なる偶然なのでしょうか。
また、そんな「ポーネグリフ」の内容を、まだ敵だったロビンと当時の王コブラが、確認するシーンがあります。ここでコブラはロビンとの会話で、「ポーネグリフ」とは「語られぬ歴史を紡ぐもの」であることに気付きました。そしてコブラは「ならばなぜ我々は…」と自問します。この言葉の意味や、この後に続くセリフは長年の謎となっていました。
ネフェルタリ家といえば、原作最終章にて驚きの事実が明かされ始めています。実はDの一族であったことや、ポーネグリフが世界各地に散らばっている理由は、800年前のアラバスタ王国女王、ネフェルタリ・D・リリィの(意図的な)ミスだったということなどです。
この事実が明かされたことで、前述した「アラバスタにあった『ポーネグリフ』がプルトンのもの」は、やはり偶然ではない可能性も出てきました。さらにコブラは、世界政府真の最高権力者であるイム様と対峙した際に、代々伝わるリリィの短い手紙の存在を明かします。
この手紙の内容は「ポーネグリフ」に関するものと考えられており、「ならばなぜ我々は…」というセリフは、この手紙の内容に対して、自問していた可能性があるでしょう。
なぜネフェルタリ家は代々「ポーネグリフ」を守り続けていたのか、真実が明かされる日はまだまだ先なのかもしれません。
「アラバスタ編」といえば「ワンピースの長編でダントツ好き」「ずっとワクワクする」「号泣必須」などと言われており、非常に人気の高いエピソードとなっています。ぜひ今一度、改めて見返してみてはいかがでしょうか。