『ワンピ』扉絵とサブタイの奇妙な一致に驚愕「そこまで考えてたの?」

『ワンピ』扉絵とサブタイの奇妙な一致に驚愕「そこまで考えてたの?」

感動のメリー号との別れが描かれた「ONE PIECE ワンピース 9THシーズン エニエス・ロビー篇 piece.14」(エイベックス・ピクチャーズ)

(マグミクス)

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メリー号が迎えに来ることは早くから暗示されていた?

 尾田栄一郎先生による国民的人気マンガ『ONE PIECE(ワンピース)』は、現在最終章に突入しています。25年以上も長期連載が続く同作は、作中に散りばめられた伏線の見事な回収も見どころです。

 また、実はストーリー上だけでなく、扉絵やサブタイトルにも深い意味が隠されているものがありました。そこで今回は、扉絵とサブタイトルがシンクロしており、あとから「そういう意味だったの?」と読者を驚かせたケースを振り返ります。

※本記事では『ONE PIECE』106巻以降の内容を含みます。

 第358話のサブタイトルは「復活」で、扉絵には大海原を征くメリー号が描かれています。

 この回はフランキーの過去編となっており、海列車に轢かれたフランキーがサイボーグとなって生き延びていたというものでした。また古代兵器の設計図も登場し、ニコ・ロビンが兵器を復活させる危険性がある……といったふたつの意味合いから「復活」というサブタイトルがつけられたのかもしれません。

 しかし実はそれだけでなく、この「復活」というサブタイトルは、扉絵に描かれたメリー号についても示唆していたのではないかと考えられます。

 メリー号は同話の時点で船大工にもう走れないと言われており、すでにルフィたちは新しい船に乗ることを決めていました。新しい船に乗り換えたくなかったウソップでさえ、もうメリー号が走れない事実を受け入れていたのです。

 ですが、この後コミックス39巻から46巻までの「エニエス・ロビー編」のなかで、ボロボロになって追い詰められた麦わらの一味を、もう走れないはずのメリー号が迎えに来るシーンがあります。メリー号に乗り込んだ麦わらの一味は海軍の包囲網を見事突破し、無事エニエス・ロビーからの脱出に成功していました。

 海軍から逃れた後、最終的にメリー号は役目を終えたかのように大破しましたが、この358話の扉絵に描かれたメリー号と、「復活」のサブタイトルには、メリー号の最後の勇姿を示唆する意味がこめられていたのかもしれません。

魚人島で麦わらの一味が活躍するシーンが収録されている「ONE PIECE Log Collection “SHIRAHOSHI”」DVD(エイベックス・ピクチャーズ)

10年以上の時を経てアンサーが?

 同じように、第633話「敵か味方か」で描かれた扉絵もファンの間で話題になりました。同話の扉絵は「世界の甲板から Vol.18 巨人島 リトルガーデン」と題され、ブロギーとドリーが決闘を行っているシーンが描かれています。

 この回は、ホーディ率いる新魚人海賊団が魚人島のネプチューン王とその息子の王子たちを捕え、広場で公開処刑を行おうとする内容です。

 それを知った麦わらの一味が広場に殴り込みをかけますが、ルフィたちはとある出来事から竜宮城を占拠しただけでなく、人魚姫であるしらほしを誘拐したという疑惑までかけられていました。

 魚人島の住民にとって、ルフィたちは「敵か味方か」分からない状況だったのです。

 そんななか、ルフィは「敵か…味方か?……そんな事」「お前らが!!! 勝手に決めろォ!!!!」と言い放ち、633話のサブタイトルはこのセリフから来ていると考えられました。

 そして扉絵に描かれていたブロギーとドリーは直接関係なさそうに思えましたが、実は10年以上が経過した第1106話「きみの味方」で、まさかのシンクロを見せます。

 連載時の1106話冒頭には「駆けつけたのは敵か味方か?」という煽り文があり、第633話のサブタイトルを彷彿させます。そしてこの回の最後に登場したのが、633話の扉絵に描かれていたブロギーとドリーだったのです。

 この扉絵とサブタイトルのリンクについて、SNS上では「さすがに凄すぎ、鳥肌が立った」「633話からふたりの再登場が決まってたの?」といった声が多く、読者も驚きを隠せない様子でした。

 また、少々毛色は異なりますが、サンジがビッグ・マムの娘であるプリンとの結婚を強要される第839話では、「くそお世話になりました」というサブタイトルでした。

 これは本編で焦点が当たるサンジの名言を用いたサブタイトルですが、実は同話が掲載されたのは人気マンガ『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の最終回が掲載された週です。

 そのため扉絵には両さんの手配書が描かれ、ルフィが両さんのトレードマークであるつながりまゆ毛を描き入れる場面が描写されています。

 そこからは尾田栄一郎先生から『こち亀』作者の秋本治先生へのリスペクトとねぎらいの意味が感じられ、「くそお世話になりました」というサブタイトルがとてもしっくりきます。

 このように尾田先生は、扉絵やサブタイトルひとつとっても、何らかの思惑や意図がこめられていることがありそうです。また、10年以上経過してから種明かしされたケースもあるので、過去の扉絵やサブタイトルからも目が離せませんね。

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