指揮者の佐渡裕氏が10日に自身のインスタグラムを更新し、6日に心不全のため東京都内の自宅で死去した世界的指揮者の小澤征爾さんを追悼した。
「いつかこの日が来るとは思っていましたが、突然の小澤征爾先生の訃報は大きなショックでした」と心境を記し、生前に撮影した思い出の写真を投稿。「先生がいなかったら僕は指揮者という仕事に憧れてなかったと思うし、幸運にも先生の指導を直接受けることができ、また僕がデビューした頃には、新日本フィルの指揮者の一員としてたくさんの経験をさせてもらいました。なんとか僕も仕事が出来るようになって、先生の背中を追いかけ続けて来たけれど、指揮というものがわかってくれば来るほど、先生の背中は遠いところにありました。わかったことは、譜面をひたすら勉強すること。それがオーケストラとの信頼関係を作り、世界中のオーケストラから愛されるマエストロになられた大きな理由であることを学びました。ただ、譜面を読み込む姿勢があまりにも凄(すご)いから、先生の背中は遠いのだけれど…」と回顧した。
そして「先生の数々の名演奏はもちろん思い出すけれど、なんと言っても懐かしいのは、お茶目で全く持って気取らないお人柄。豪快で、優しくて、公平で、楽しくて… 小澤先生、ほんとうに沢山のことを教えてくださり、ありがとうございました。心よりご冥福をお祈りします…」としのんだ。