ウィーン国立歌劇場やボストン交響楽団などの音楽監督を務め、戦後日本のクラシック界をけん引した世界的指揮者の小澤征爾さんが6日、心不全のため亡くなった。
米紙ニューヨーク・タイムズは9日、小澤さんの死去を受けてその功績などを詳報した。
記事では「20世紀後半に東アジアの音楽家たちが相次ぎ西洋進出を果たしたが、小澤さんはその草分け的な存在だった」と紹介。「専門家の間では、アジアの音楽家は西洋音楽の技術を身に付けることはできても、それを本当に理解したり、感情的な内容を深く感じたりすることは決してできないとみられていた。並外れた個性と音楽性、努力でこうした偏見を乗り越えた」と評した。【ニューヨーク中村聡也】