歌舞伎座6月興行の記者会見が22日、都内で行われ、初代中村萬壽を襲名する中村時蔵(68)、時蔵を襲名する中村梅枝(37)、梅枝を襲名する小川大晴くん(8)の親子3代が意気込みを語った。
43年間名乗ってきた「時蔵」の名跡を現役のうちに息子に譲る決断をした時蔵は、「日頃から彼の舞台を観てきて、すごくよくなってきております。大きな成果も上げており、そろそろいいのではと。私はまだまだ引退しませんし、後進の指導もしっかりしたい。私の目の黒いうちに継がせて、指導しなきゃいけないと思っているところ」と話した。
時蔵を襲名することになった梅枝は「はじめにこの話をされた時は、さすかぜにまだ無理ですとお断りしましたが、父の思いも聞き、いろいろな方に相談させていただく中で、だんだんと気持ちが高まってきた」と心境を語った。「やっぱり3代そろって舞台で襲名ができるというのはありがたいこと。父の思いを継いで、代々の時蔵さんに恥ずかしくないように、一生懸命これからも努めていきたい」とした。
梅枝を襲名する長男大晴くんに対し、梅枝は「一生懸命元気よく、というのがうちのモットーですので、元気にやってくれると思う。子供にしかないパワーがあるので、それを十分に発揮してくれると思います」。
しかし、どんな俳優になりたいかを聞かれた大晴くんは「僕は役者になりたいというか、プロ野球選手になりたい」と力強く語り、時蔵も梅枝も爆笑。巨人ファンとして野球愛を語る大晴くんに、時蔵が「(歌舞伎と野球の)二刀流は?」と提案するなど、会場を沸かせていた。
この日は、中村獅童(51)、長男小川陽喜くん(6)、次男小川夏幹くん(3)も登壇し、元気いっぱいの会見となった。