「羽鳥モーニングショー」は年初からコロナ禍以来の高視聴率 忖度なしの「松本人志報道」と他局にはマネできない秘密が

 同時間帯の年間視聴率がNHKを含む全局で4年連続トップ、民放では7年連続トップとなった「羽鳥慎一モーニングショー」(テレビ朝日)が、今年に入ってその勢いを加速させている。1月11日の放送は、この日の民放の全番組中でなんと2位! いったい何が起こっているのか。(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区)

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 テレ朝は2023年の年間平均視聴率で、「世帯」が開局以来初の三冠(年度の世帯三冠は昨年獲得)、「個人」も全日(6〜24時)とプライム(19〜23時)で二冠を達成した。個人視聴率の全日トップも、開局以来初となる。これを牽引しているのが「モーニングショー」であるのは言うまでもない。民放プロデューサーは言う。

「昨年、テレ朝はWBC(ワールドベースボールクラシック)の中継で視聴率を稼ぎ、『モーニングショー』でも大きく取り上げました。12月15日には大谷翔平のドジャーズ入団会見を生中継し、番組史上最高の世帯14・2%、個人8・1%を記録しています」

 その勢いが、年が明けても衰えるどころか加速するとは?

「『モーニングショー』の通常放送は1月4日から始まり、今のところ視聴率が二桁を割ったことはありません」

 4日(木)が13・2%、5日(金)が11・1%、8日(月)が12・0%、9日(火)が11・2%、10日(水)が11・1%、そして民放全番組で2位となった11日(木)が11・3%だ。ちなみに、11日の民放全番組中トップだったのは、浜田雅功がMCの『プレバト!! 冬の3時間スペシャル』(TBS/毎日放送制作)の11・6%だった。やはりダウンタウン強し!

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松本人志を取り上げて

「ひとえに、松本人志の性的行為強要疑惑をどんどん報じていることが大きいと思います。特に11日は、元テレ朝社員でコメンテーターの玉川徹さんが『被害を受けた女性が刑事告訴する可能性すら出てくるんじゃないか』と解説。新型コロナの感染拡大が続く中、彼が視聴者を煽りに煽ったコメントをしていた頃を思い出しました」

 他のワイドショーも取り上げればいいのでは?

「そういうわけにはいかないのです。日本テレビ、TBS、フジテレビと違い、テレ朝にはダウンタウンや松本のレギュラー番組がありません。だから忖度なしの放送ができるのです」

 松本が審査員を務める「M-1グランプリ」はテレ朝で放送されているが、

「『M-1』を制作しているのは、大阪の朝日放送(ABC)テレビです。ABCはテレ朝系列ですが、テレ朝の前身であるNETテレビ(日本教育テレビ)よりも開局は早く、元々はTBS系列でした。同じ大阪の吉本興業とは古くから蜜月関係にあり、吉本も東京のNETなど相手にしていませんでした。テレ朝系列となってからも、やすし・きよしや桂三枝(現・文枝)、明石家さんまといった吉本の大物芸人の番組のほとんどは、ABCの制作です」

 そのためテレ朝は、何の遠慮もなく吉本問題を報じられるということのようだ。もっとも、「モーニングショー」の快進撃には他にも理由があるとみる。

休みなしの「モーニングショー」

「『モーニングショー』は年末ギリギリまで放送していました。裏番組の『ZIP!』(日テレ)や『めざまし8』(フジ)が年末進行で店じまいしていく中、『モーニングショー』は29日までレギュラー放送を続け、その日は大谷のドジャーズ移籍と同率の世帯14・2%(個人8・0%)と驚異的な数字を上げました。昨年は30日と大晦日が土日だったため、29日が年内最後の放送になりましたが、例年は大晦日が平日なら通常通り放送する編成です。さらに、27日はレギュラー放送の後、18時から4時間にわたるゴールデン特番『羽鳥慎一モーニングショー 2023年をザワつかせたニュース100連発!!』を放送し、これも二桁の視聴率を記録しています。そして元日は、朝6時から11時45分まで『新春特大スペシャル』を放送していました」

「モーニングショー」の新春特大スペシャルは、2017年から土日関係なしで続いている。羽鳥慎一アナも定年退職した玉川氏も休みなしである。

「玉川さんはむしろ、社員として縛られることがなくなってのびのびやっているように見えます。おかげでテレ朝は、いまや全日帯では無双状態です。悲願である年間個人の視聴率三冠も堅いかもしれません」

 昨年の年間個人視聴率は、日テレがゴールデン(19〜22時)で5・6%を記録し、一冠を死守したが、2位のテレ朝との差はわずか0・1ポイントである。

デイリー新潮編集部

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