「清水ミチコアワー」ネットで話題 笑いと音楽のライブ、全国ツアー

 「笑いっぱなしの2時間半」「目の付けどころが天才!!」。現在、インターネット上でそんな評判を呼んでいるのが、タレント、清水ミチコさんによるお笑いと音楽のライブ「清水ミチコアワー 〜ひとり祝賀会〜」だ。11月から来年4月にかけて開催中の全国ツアーで、年始恒例の東京・日本武道館公演は来年で10回目を迎える。「お祭りみたいな感じがするので、それをいいことにみんなにも祝ってもらおうと」さまざまなネタで会場を盛り上げている。

 武道館ライブは2013年に始まった。「初回は自分にできるか怖くて、いろんなミュージシャンや芸人の方に出ていただいたんですけど、糸井重里さんが『お客さんって、1人を見たいもんだよ』とおっしゃって。それで2回目から1人でやってみたら、快感を覚えるようになってしまいました」。真顔で淡々と語りながら、おかしさをにじませて言う。

 ライブは、ピアノ▽ものまね▽歌――の3本柱で構成している。例えば、「猫踏んじゃった」をピアノでYMO風や中島みゆきさん風にアレンジして演奏。今年のものまねでは「瀬戸内寂聴さんが“新しい仏教のリーダーズ”になって講話をしたら……」とのネタが見どころの一つになる。歌ものでは「ほぼ1世紀メドレー」と題し、NHK連続テレビ小説で話題の「ブギウギ時代」から、最新曲までを披露する。「笑い(W)、バカバカしさ(B)、コア(C)なものまね」がそろったWBC的ライブを目指すという。

 ◇長渕剛さんに呼び出され…

 ものまねのレパートリーは時代に合わせて、芸能人から政治家まで随時100人ほど。本人にどう思われるかは気にしない。「後で会うと気にしますけど、やっている時はそれよりも目の前の笑いが欲しいって感じで」。ガハハと豪快に笑うが、本人にも観客にも不快感を与えない芸風は、お笑いに対する愛情、律義な人柄、繊細な感性が下支えしているのかもしれない。

 とはいえ、一度肝を冷やしたこともある。清水さんの顔まねを知った長渕剛さんに呼び出された時のことだ。「怒られる」と恐る恐る指定された長渕さんのコンサート会場に向かうと、そのまま観覧するよう求められた。終演後、対面した長渕さんからは一言。「新しい俺を見たと思うけど、生まれ変わっているのが分かったか」と。「どうやら私がものまねしていたのは過去の長渕さんで、最新の自分を見せようとしてくれていたんですね。だから『もちろんです』なんて答えて。そしたら『新しい俺をどんどんものまねしてくれよ』と。何が新しいのか、本当はよく分からなかったんですけどね」

 ◇ライブが好きで楽しいと痛感

 テレビやラジオ、CM出演など幅広い活動をこなすが、ライブは「やっぱり自分に一番向いているもの」と話す。特に新型コロナウイルス禍を経て「すごく好きだし、楽しいし、趣味を兼ねている」と痛感したという。また、会場へ足を運んでくれるお客さんへの感謝の気持ちも強まっている。「私はやる気が出ない時、いろんな本を読んだり、オーディオブックを聴いたりしますが、それより誰かやる気のある人のライブを見た方がすごく元気になると分かった。もしやる気や元気を少し出したいな、と思う方がいらっしゃれば、ぜひ私のライブを見に来てほしいです」

 東京・日本武道館公演は、2024年1月3日午後4時開演。問い合わせは、キョードー東京(0570・550・799)。群馬(1月20日、メガネのイタガキ文化ホール伊勢崎)、岡山(2月3日、倉敷市芸文館)、埼玉(2月10日、久喜総合文化会館)、秋田(2月12日、あきた芸術劇場ミルハス)、長野(2月18日、ホクト文化ホール)、静岡(2月23日、静岡市民文化会館)などへ巡演。【伊藤遥】

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