(テレ朝news)
脚本家・山田太一さんの訃報を受け、俳優の中井貴一(62)が1日、自身のブログで追悼した。
ブログは「感謝の言葉しか有りません」のタイトルで、「山田太一さんの訃報を受けました。まだ、役者として右も左も分からなかった頃、『ふぞろいの林檎たち』の面接でお会いしたのが、今から42年前。その頃、既に大巨匠脚本家だった山田太一さんでしたから、さぞかし怖い方なのだろうと、かなり緊張しておりましたが、実際は、物腰柔らかで、とてもジェントリーにお話をして下さいました」と当時を回想。
「出演が決まり、初日の本読み、顔合わせの時も、物腰柔らか。しかし、本読み終了時、『私の台本は、語尾の一つまで考えて書いておりますので、一字一句変えないように芝居をして下さい』と、ピシャリ。物腰とは裏腹に、実に辛辣(しんらつ)にお話をされる方でも有りました」と山田さんの仕事へのこだわりを伝えた。
「台本を通して、私に芝居というものを教えてくださっただけでなく、その台本から、人としてのあり方までも教わったように思います。言い尽くせぬお世話になりました」と感謝の言葉をつづり、「でも、もう一度、山田さんの台本で芝居がしたかった。心からご冥福を祈ります」としのんだ。
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