ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブが、初ナンバリングライブで見せた底知れぬパワー…1stライブツアー東京公演

 メディア横断のスクールアイドルプロジェクト「ラブライブ!」発の「蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ」(以下、蓮ノ空)が、1stライブツアー「ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ 1st Live Tour 〜RUN!CAN!FUN!〜」の東京公演を18、19の両日、東京・府中市の武蔵野の森総合スポーツプラザメインアリーナで行った。10月の福岡・西日本総合展示場新館(北九州市)でのライブに続く2か所目の公演は、ナンバリングライブ初の東京開催。そこで見せたパフォーマンスは、まだデビューして1年たっていないスクールアイドルとは思えない盛り上がりを見せた。

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 蓮ノ空のライブは、想像を超える熱さだった。1曲目のデビューシングル「Dream Believers」から、ファンはペンライトを振って割れんばかりの大歓声。ぎっしり満員になった場内はオープニングから熱狂のるつぼとなった。蓮ノ空は新型コロナウィルス感染症の影響が比較的少なく、4月に行われたデビューミニアルバム発売記念イベント「Dream Believers」から声出しでイベントを行えたという幸運もあるが、声に出して「好き」を伝え合えることのありがたさを改めて感じさせた。

 ファンだけでなく、キャストも冒頭から全開でパフォーマンス。メンバー6人が上級生と下級生の組み合わせで3ユニットに最初から分かれているが、ユニットが次々と現れ、さらに全体曲も歌うという、まさに息をつかせぬ圧倒的なパワー。アプリ「Link!Like!ラブライブ!」(以下、リンクラ)の「活動記録」(アプリのメインストーリー)をもとにした幕間映像とその間の衣装替えを何度かはさんだものの、2曲目の「Yup!Yup!Yup!」の後のMCから、アンコール5曲目(通算28曲目)の「Trick&Cute」の後のMCまで、6人のキャストはMCなしで連続26曲を歌った。そもそも、活動を開始したのが今年というグループが、ユニットごとに交代するとはいえ約3時間、30曲をパフォーマンスするというのは、簡単にできることではない。ファーストライブをいきなりアリーナツアーで行うというのも納得できる。

 石川県金沢市を地元としている蓮ノ空が活動しているのは、YouTubeでの配信や動画投稿とリンクラ内での配信及びバーチャルライブ。プロジェクト開始当初は「バーチャルスクールアイドル」とも呼ばれており、バーチャルライバーとしての活動が主だが、演者も顔出しして配信を行っている。しかし、オンラインでは親しんでいたとしても、リアルでファンと交流する機会はこれまで決して多くはなかった。「推しに会いたい」「直接応援したい」という願いがかない、ファンはこれまで自らの内にためてきたエネルギーを一気に爆発させた。

 思い切り愛を送るファンに、キャストもステージ狭しと駆け巡り、手を振って応えた。ライブ自体の作りも、シリーズの特徴でもある映像とリアルのシンクロだけではなく、リンクラ内でメンバーが紡いできた「活動記録」をもとにして、ライブとしての一体感や盛り上がりを重視した作りになっていた。セットリストもライブに適した、ぶち上がる楽曲ばかりで、クラブイベントなどで使われるようなクリエイティブなイメージ映像を使った演出や、フロート(トロッコ)で歌いながら場内を回る演出も各ユニット、そして全体曲では全員が乗って…と惜しみなく投入。トロッコが通過すると、周辺のファンは一斉にペンライトの色を乗っているメンバーのカラーに変える。キャストもファンも、その場にいる人すべてが一体となるような空間を作り出していた。

 初日のステージでは、スクールアイドルクラブメンバーの夕霧綴理が17日に誕生日を迎えたこともあり、お祝いの幕間映像でファンは次元を超えて「ハッピーバースデー」を合唱。綴理役の佐々木琴子がMCで「(キャストの)私にもお祝いの言葉をかけてくださって、本当にうれしいです」と感謝するほっこりシーンもあった。19日にはキャストの菅叶和(大沢瑠璃乃役)が誕生日を迎え、記念日続きに会場はお祝いムードに包まれた。

 まだデビューして9か月、アプリ配信開始から7か月。3組目のユニットである「みらくらぱーく!」に至っては、活動記録上ではユニット始動が今年8月で、わずか3か月しかたっていない。テレビアニメなどの映像作品も存在しない発展途上のスクールアイドルでありながら、この日のライブで底知れぬパワーと、アプリとインターネット中心の活動という、ラブライブ!プロジェクトの新しい可能性を見せた蓮ノ空。まさに、大物ルーキーがそのベールを脱いだと言えるかも知れない。

 今後、ラブライブ!プロジェクトの一員として、同じアイドルコンテンツの「アイドルマスター」とのライブイベント「異次元フェス アイドルマスター★★ラブライブ!歌合戦」(12月9、10日・東京ドーム)や、Aqours、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会、Liella!などとグループ横断でユニットライブを行う「LoveLive! Series Presents ユニット甲子園 2024」(3月9、10日・Kアリーナ横浜)などの大規模なイベントにも参戦するが、先輩や他のコンテンツとの交流でも存在感を発揮しそうだ。将来が楽しみなグループが、またラブライブ!プロジェクトから飛び出した。

【蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ・メンバーとユニット】

▼スリーズブーケ

 日野下 花帆(CV:楡井 希実)

 乙宗 梢(CV:花宮 初奈)

▼DOLLCHESTRA(ドルケストラ)

 村野 さやか(CV:野中 ここな)

 夕霧 綴理(CV:佐々木琴子)

▼みらくらぱーく!

 大沢 瑠璃乃(CV:菅 叶和)

 藤島 慈(めぐみ=CV:月音 こな)

【セットリスト】

Dream Believers・蓮ノ空スクールアイドルクラブ(全体曲)

Yup!Yup!Yup!・蓮ノ空スクールアイドルクラブ(全体曲)

水彩世界・スリーズブーケ(18日)

Reflection in the mirror・スリーズブーケ(19日)

残陽・スリーズブーケ

Sparkly Spot・DOLLCHESTRA(18日)

AWOKE・DOLLCHESTRA(19日)

青春の輪郭・DOLLCHESTRA

謳歌爛漫・スリーズブーケ

Holiday∞Holiday・スリーズブーケ

スケイプゴート・DOLLCHESTRA

Tragic Drops・DOLLCHESTRA

DEEPNESS・日野下 花帆、乙宗 梢、村野 さやか、夕霧 綴理

ジブンダイアリー・DOLLCHESTRA

Mirage Voyage・DOLLCHESTRA

眩耀夜行・スリーズブーケ

Kawaii no susume・スリーズブーケ

ド!ド!ド!・みらくらぱーく!

ハクチューアラモード・みらくらぱーく!

夏めきペイン・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ(全体曲)

素顔のピクセル・スリーズブーケ

アイデンティティ・みらくらぱーく!

ココン東西・みらくらぱーく!

Take It Over・DOLLCHESTRA

明日の空の僕たちへ・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ(全体曲)

―アンコール―

On your mark・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ(全体曲)

ノンフィクションヒーローショー・みらくらぱーく!

KNOT・DOLLCHESTRA

千変万華・スリーズブーケ

Trick&Cute・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ(全体曲)

Legato・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ(全体曲)

永遠のEuphoria・蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ(全体曲)

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