饗庭蒼一郎(菊池)と百目鬼華子(山田)は、みゆきの市役所納税課の職員で、滞納されている税金を納めてもらう仕事を担う“徴税吏員”のバディ。税金をただ取り立てるのではなく、“払えないワケ”を抱えた市民の事情に寄り添って、救う方法を模索していく。滞納者の「お金と心」に寄り添う徴税吏員の姿をスリリングに描くヒューマンエンターテインメントドラマとなっている。
第7話では、納税課庶務係で還付金の振り込みミスが発生し、饗庭や華子たち徴税第三係も騒然となる。昨年度分の扶養控除や医療費控除の還付金、合わせて1000万円を庶務係の担当者が誤って1人の口座に振り込んでしまったのだ。このことが世間に知れたら市の面目は丸つぶれ。その上、次の市長選で再選を目指す米田(佐戸井けん太)の立場も危うくなる。副市長の相楽(本郷奏多)も気をもむ。
事態を収めようにも、間違って還付金が振り込まれた市民は「自分の口座に入ったお金は自分のもの」と言って返還に応じない。焦った米田は、その市民が住民税を滞納していることに目を付け、第三係に「滞納処分の名目で口座を差し押さえろ」と要求。華子は「あり得ませんよ、そんなこと」と反発するが、その市民の名前を聞いて耳を疑う。その人物は、みゆきの市の元職員で徴税吏員だった羽生詩織(市川由衣)で、華子の憧れの人だった。
饗庭は動揺する華子を気づかいつつ、2人で羽生の元を訪ねる。羽生は8年前に市役所を退職した後、父親が経営する学習塾に転職。5年前に父親が亡くなってからは1人で塾を経営していた。
華子との再会に笑顔を見せる羽生。ところが、華子が徴税吏員になったことを報告した途端、「よりによって、どうして」と表情をくもらせる。さらに、饗庭が還付金の返還を求めると、羽生は「それなら、条件があります。市長とお話をさせてください」と、返還の条件として米田市長との面会を求めた。
羽生が市長との面会を求めるわけとは。誰も知らなかったみゆきの市の闇が、明らかになる。