映画「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」の公開記念舞台あいさつに登壇した、左から、柳ゆり菜、松浦りょう、深川麻衣、井浦新、原作の大木亜希子氏、穐山茉由監督
元SDN48の大木亜希子氏(34)による私小説の映画化。仕事をやめ、失恋をし、精神も病んでしまった元アイドルの女性が、一軒家に住む56歳のサラリーマン男性と同居する物語。優しく接してくれる男性との生活を通して、少しずつ日常を取り戻していく姿が描かれる。男性を井浦新(49)、主人公の友人を松浦りょう(28)、柳ゆり菜(29)が演じた。
深川も乃木坂46で活動した元アイドル。役柄については「元アイドルでセカンドキャリアを歩んでいるという境遇も同じで共通点があるので、演じていて共感できることが多かった」と感想。自身も卒業を決めた時は所属事務所も決まっておらず、不安な日々を過ごした。「なんとかなるという気持ちで出て行ったんですが、お仕事を始めた前半はいろいろ壁にぶつかった。(乃木坂46)の看板がとれて、個人で勝負していかなきゃいけない時に、経験をつまれた俳優の方と同じ土俵に立つのが恥ずかしくて悩んでいた。先の見えない不安はありました」と、演じた役柄に重ねて自身の過去を振り返った。
原作者の大木さんも登壇。「劇中で残高10万円という素晴らしい歌を麻衣さんが歌ってくださってますが、実際には当時の私の残高は3万円だった。不憫に思った姉が20万円貸してくれて、毎月3000円ずつ返して、ようやく返し終わったところです」と明らかにした。「映画を見た方が人生は変わらないけど、明日から頑張ってみるかと思ってくれたら」と話した。