歌手で女優、夏木マリ(71)が10日、東京都内で音声ガイドナビゲーターを務める特別展「やまと絵−受け継がれる王朝の美−」(東京・東京国立博物館、11日〜12月3日)の取材会に出席した。
同展は1000年以上も描き継がれてきた「やまと絵」を多数の名品で振り返る。30年ぶりに日本絵巻史上最高傑作の「四大絵巻」(国宝「源氏物語絵巻」、国宝「信貴山縁起絵巻」、国宝「伴大納言絵巻」、国宝「鳥獣戯画」)が一堂に会する。平安から室町時代にかけての約240点が展示され、そのうちの7割超が国宝や重要文化財。
スズメ柄の上品な薄い紫色の着物で登場した夏木。音声ガイドナビゲーターを務めることを、「少しでもナビゲートでご一緒させていただければという気持ちで収録したんですが、自分でまあまあというのも変ですね。『お付き合いくださいませ』という感じですかね」と笑いながら説明した。
展示作品については、「最初は『やまと絵』という言葉の響きから、おとなしい作品かと思っていましたが、割と大胆不敵な作品が多い」と抱いていたイメージが覆されたと明かし、続けて「絵師のエネルギー、突拍子のなさ、今を表現したいというフィロソフィーを感じました」と強く印象づけられた様子。
デビュー50周年を迎えたところだが、作品群に刺激を受けたのか、「いつも『今』というものを表現したいと思って戦っているつもりなんですけど、自分から発信していくものを『夏木マリ』として認知していただけるよう、頑張りたいと思います」と一層の活躍に意欲を見せた。