日本ラグビー協会がジャニーズ事務所所属の櫻井翔(41)が務める「ジャパンラグビーアンバサダー2023」の続投を決定したことに対し、弁護士の紀藤正樹氏(62)が批判を展開した。
櫻井はフランスW杯に出場するラグビー日本代表の認知度向上などを図るアンバサダーに就任して11月20日までの契約となっている。だがジャニーズ事務所の性加害問題が世界各国で注目を集めるようになったことで、W杯開幕前には開催国フランスの大手紙「ル・モンド」がアンバサダー起用を批判するなど波紋が広がっていた。
そうした中、ラグビー協会は「このたびの事務所の社会的責任と、櫻井氏個人の活動は、切り離して考えています。櫻井氏は元ラグビー競技者としてまたラグビーファンとして、常にラグビーを応援し続けてこられており、着任いただいているジャパンラグビーアンバサダー2023の役割に現時点で変更予定はありません」と櫻井のアンバサダー続投を決定した。
この決定を受けて、統一教会やオウム真理教など悪徳商法やカルト集団による被害者救済の第一線に立ち、人権派として知られる紀藤弁護士が疑問を呈した。
自身の「X」(旧ツイッター)で「国際的な人権基準とは違う道。ラグビーは紳士のスポーツ。日本ラグビー協会への国際社会/支援企業からの評価の低下は免れないのではないか」と協会の決定は適切ではないと批判。国際的地位を下げる懸念や、スポンサー企業への影響を指摘した。
ラグビー協会の決定が、日本代表も熱戦を演じるW杯の盛り上がりに横やりを入れることにならないか不安が高まる。