遺産総額は約10億円 狙ったのは裕福で孤独な高齢男性 夫・交際相手を次々に毒殺した筧千佐子死刑囚の真実とは

高齢男性を次々に青酸化合物で死に追いやり、多額の遺産を受け取っていた筧千佐子死刑囚。周りでは10人以上もの男性が亡くなり、受け取った遺産は約10億円とも言われている。

この関西青酸連続殺人事件を裁判資料や関係者の証言、読売テレビの記者の証言などをもとに再現した。

2013年12月28日、京都に住む一人の男性が亡くなった。通報したのは男性の妻である筧千佐子。この事件がきっかけで、今まで6年間捜査されてこなかった殺人事件が暴かれていく。亡くなった筧の夫は当時75歳。男性を検視した警察医は違和感を感じ血液検査を行うことに。

あくまで念のため調べた血液だったが青酸化合物が検出された。そして第一発見者の筧千佐子の状況を確認することに。

筧千佐子はこれまで何度も結婚を繰り返し、今回亡くなった男性は4人目の夫で、これまでの夫はすべて亡くなっているという。

読売テレビが筧千佐子と接触し、逮捕前の筧千佐子を捉えた映像も存在していた。この時、取材にあたった小俵記者は筧千佐子の様子に違和感を持ったという。その後も小俵記者は筧千佐子と何度も接触。筧千佐子は堂々と殺人とは無関係と主張していた。

九州で育った千佐子は地元の名門校に通い、国立大学に進学できるほどの学力を持っていたという。だが大学には行かず、高校卒業後地元の銀行に就職、1人目の夫と出会い結婚。

夫婦は衣類のプリント工場を立ち上げたものの、赤字が続き廃業。この頃から千佐子は結婚相談所に頻繁に出入りするようになる。

そんな中出会ったのが2人目の夫だった。2006年、千佐子は裕福なこの男性と結婚。だがその年2人目の夫は死亡。千佐子は多額の遺産を受け取っている。実はその一方で、千佐子はこの夫が亡くなる前から別の男性とも交際していたという。

千佐子はその男性に金を借り投資に没頭。だがその後投資の失敗により多額の損失を出し借金は4000万円にも上っていた。

そして、千佐子は4000万円の借金を抱えたまま、2008年4月、3度目の結婚。すると、その年の5月にこの3人目の夫が死亡。そして亡くなった夫の遺産を手にし、借金を返済したのだ。

次に出会ったのが妻と死別し一人暮らしをしていた60代の男性。

この男性も死亡し遺産約1,600万円を手にした千佐子は、またも結婚相談所に通い新たな男性を探したという。

千佐子は怪しまれないよう、先に毒が入っていないカプセルを飲んで見せ、男性には毒物入りのカプセルを飲ませ殺害していた。

だが、その男性も千佐子と一緒にいるときに亡くなり、この男性からも遺産を受け取っている。そして、そのわずか1か月半後の2013年11月、さらに別の男性と4度目の結婚。

この人物こそ、記事冒頭で紹介した事件発覚のきっかけとなる男性だったのだ。2013年12月28日、またもサプリとして青酸化合物を手渡し殺害を決行。

2014年11月19日、千佐子は殺人容疑で逮捕された。取り調べでは当初犯行を否認していたものの、後にその犯行についての供述を行い3件の殺人と1件の強盗殺人未遂の罪で起訴されることとなった。

2017年、裁判が始まった時点で70歳を迎えていた筧千佐子。法廷では認知症を発症し始めていることもあり供述の信頼性などが争われたものの、複数の男性への殺害行為が認められ死刑判決が言い渡された。

現在、有罪判決を受けた4件の犯行のうち1件の殺害事件に関しては再審請求がなされているものの、裁判を通しても遺族への謝罪はほとんどない。孤独な高齢者を狙い撃ちする卑劣な犯行は許すことは出来ない。

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