映画初出演だった羽村は「最初は緊張していたんですけど、皆さん優しく話しかけてくれて、本当にいい経験になりました」と笑顔。羽村の芝居について行定監督は「人しての純度が高いです。吸収力がスゴい。この若さだけど純真な感じ。自分の個性みたいなものに迷う時期だけど、そういうこともなく、真っすぐ」と称賛する。
続けて行定監督は「それが映画に反映されている。純朴な少年が大きな事件に巻き込まれる、という話。羽村くんの成長とともに映画も進んでいく」と映画に羽村自身が投影されているそう。「去年の夏に大きな冒険をしたような、大変なことに巻き込まれた少年がそのまま映っているといいなと思いました」と語っていた。
行定監督の言葉を受けて羽村は「照れます」とはにかむ。行定監督は「『コイツ、ダメだったんだよ!』みたいなところがない。品がある。この役は品が必要だった。いつも謙虚」と再び称える。その後も一生懸命考えながら話す光景に記者もメロメロに。行定監督は「スタッフにかなり慕われていた。メークのチームとか」と性格のよさも証言。撮影が楽しかったか問われると羽村は「すごく楽しかったです!」と元気に話し、行定監督は「よく、あの過酷な現場で『楽しかった』と…」と目を丸くしていた。
長浦京氏の同名長編小説を行定勲監督がメガホンをとって、俳優・綾瀬はるかが主演して実写化。第一次世界大戦と関東大震災の爪痕が残る1924年の東京を舞台に、「S&W M1917 リボルバー」の使い手・小曾根百合(綾瀬)と謎の男たちに屋敷を襲われ女中らを惨殺された細見慎太(羽村)が、巨大な陰謀の渦に巻き込まれていく。戦う宿命を背負った者たちの激情が、銃火とともに交錯するフィルム・ノワール。
完成報告会には、綾瀬はるか、長谷川博己、シシド・カフカ、古川琴音、ジェシー(SixTONES)、板尾創路も登場した。