現在、東西で200名ほどいると言われるJr.たちは、一体どのような仕事をしているのか。さまざまな階級が存在するようだ。あまた聞かれる実話として、ジャニー氏から呼ばれたその日に、「YOU、(ステージに)出ちゃいなよ」と急きょ立たされるパターンがある。これは、巨大アリーナの外周で手を振ったり、ダンスの“まねごと”をする「回廊ジュニア」と呼ばれている。まれに、SixTONES・京本大我のように、ステージに上げられたその日に京本政樹の息子であると自己紹介され、センターに立たされることもあるが、これは極めてレアケースだ。
回廊ジュニアでステージ度胸が試されると、次の段階は「旗ジュニア」。大きな旗を振る役に“昇格”する。回廊ジュニアと同じく、ほぼスポットライトは当たらない。先輩を遮ることもあるため、ファンから「見えない!」と煙たがられることもある。これによって、折れない心が育まれる。
>>ジャニーさんから性被害暴露の元Jr.に批判「無関係の人巻き込むな」SixTONESファンも怒り?<<
この上が、「煽りジュニア」。主に、ライブ開始前に「みんなー、盛り上がる準備は出来てるかーっ!」と盛り上げる、言わば前説の役割。ソロでマイクを握れるため、将来を嘱望されるJr.が担う。古くはSMAP結成前の中居正広のように、実際に花開く例が多い。煽りは、先輩の隣でコーラスを担当する「マイクジュニア」と合わせて2大エリート。“事務所推し”と呼ばれるジャニーズJr.の青田買いを好むマニアは、だいたいこの段階で推しを決める。
Jr.卒業間近のスーパーエリートは、「モップジュニア」と「フッキングジュニア」の任になる。大量の水を使った演出の後に登場するのが、モップジュニア。この後のダンスシーンで先輩たちが滑らないよう、超ハイスピードで拭き掃除をする。この地味な仕事を評価されると、フッキングに任命される。これは、先輩の命を預かる仕事。
ジャニーズステージのお家芸の1つに、宙を舞うフライングがある。この時、背中にハーネスを装着する先輩のワイヤーのフックを脱着するのが、フッキングジュニアの役目。一歩間違うと大事故に繋がるため、先輩から絶大な信頼を得ているJr.しか任せられない。苦労人集団のSnow Manの岩本照、深澤辰哉、渡辺翔太、阿部亮平、宮舘涼太、佐久間大介などは経験者だ。
そんなSnow Manも、今では東京ドームをフルハウスにする事務所きっての稼ぎ頭。段階を経るジャニーズJr.には、実は夢があるのだ。
(伊藤由華)