今年4月19日に子宮頸がんのため他界した芸能プロダクション、株式会社Andmoの代表取締役社長、井出智(いで・とも)さんの献花式が6日、東京都内で行われ同事務所の所属俳優、北見敏之(72)ら約250人が参列した。
白と緑の花で彩られた祭壇の中央に、がんで脱毛する前の2020年に撮影された遺影が設けられ、参列者は思いをはせながら白いバラなどを献花。
長年ともに芸能界を駆け抜けてきた北見は「秘めた情熱がずっと続いている人。亡くなったことは信じられなかった」と驚きと悲しみをにじませる。自身も3年ほど前にがんになり現在はリハビリ中だという。「先に逝かれちゃったもんだから、ちょっと途方にくれている。よき理解者でした」と別れを惜しんだ。
井出さんは30代半ばで子宮頸がんを発症し、子宮全摘出の手術や放射線治療で治療を行ったものの20年に再発。昨年余命3カ月と告げられながらも、同じがんになる女性を減らすため、がん治療研究を応援する「deleteC」などさまざまな啓蒙活動を実施。亡くなる数時間前にもラジオで子宮頸がんやHPV、ワクチンについて向き合うことの重要性を発信していた。