大阪・関西将棋会館で6日に指された第70期王座戦挑戦者決定トーナメント1回戦で、大橋貴洸(たかひろ)六段(29)が後手の藤井聡太五冠(19)=竜王、王位、叡王、王将、棋聖=を129手で破った。
“藤井キラー”の本領発揮だ。2016年にプロ入りした同期。大橋は藤井に2連敗後、20年6月の第68期王座戦2次予選まで3連勝。複数対局では深浦康市九段(50)=1勝3敗=と並び、勝ち越していた。
今回は藤井がタイトルホルダーになってからは初の対局。約2年ぶりに盤を挟んだが、夕食休憩後まで互角に渡り合い、藤井が1分将棋で劣勢になると、冷静に勝利を手繰り寄せ、対藤井を4連勝に伸ばした。「難しい将棋でよく分からなかった。粘りを許したのかなと思いました」と自身も秒読みとなっただけに、反省の言葉も出た。
大橋は次戦で、佐藤康光九段(52)VS千田翔太七段(28)の勝者と準決勝進出を争う。「次もしっかり指せたら」と話していた。