「笑福亭仁鶴 三回忌追善落語会」の発表会見が15日、大阪市内で行われ、仁鶴さんの筆頭弟子・仁智(71)らが出席した。
三回忌追善落語会は、命日の8月17日に大阪・なんばグランド花月(NGK)で開催される。当日は仁昇(61)が「ちしゃ医者」を、仁扇(75)が「青菜」を演じる他、春野恵子(49)による浪曲「笑福亭仁鶴一代記」、桂文枝(79)月亭八方(75)桂小文枝(72)桂南光(71)らが思い出話を語り合う。
年季明けまで4年半、師匠についていたという仁扇は「師匠に『青菜』のけいこをつけてもらったことはないんですが、自然に覚えました。このネタを師匠の前で演じたこともないんですが、今回は空から見守っていただけると思います」と気合をこめた。
現在は落語をせず、大阪・なんばグランド花月(NGK)前で人形焼き店を切り盛りしている仁幹(68)は「師匠をネタにして商売するな、と強く言われてまして。師匠の人形焼きもグッズも店には置いてません。本音は作りたいんですが」と苦笑した。
筆頭弟子の仁智は「師匠の面白さには、落語家の誰もがあこがれました。師匠のセンスは今も、上方落語にしっかり生き続けています。あの穏やかな表情を胸に刻みながら追善落語会にのぞみたい」と語った。
落語家の枠にとどまらず、テレビ・ラジオで大活躍し、吉本興業の「中興の祖」でもある仁鶴さんは一昨年8月17日に84歳で死去。昨年の命日にはNGKで一周忌追善落語会が行われた。昨年は入場無料だったが、ことしは前売り3000円。