いつの時代も“親愛なる隣人”としてNYを守り続けてきたスパイダーマン。「大いなる力には、大いなる責任が伴う」という言葉どおり、彼らは常に、掴んできた勝利の代償に、愛する人を失ってきた。しかしいま、その運命に抗う1人のスパイダーマンが現れる。ピーター・パーカーの遺志を継いだマイルス・モラレスを主人公に新たなスパイダーマンの誕生を描いた1作目『スパイダーマン:スパイダーバース』(18)は、コミックをそのままアニメーションにしたような革新的映像表現が高く評価され、アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞したが、その続編となる本作にも熱い視線が注がれている。
このたび追加発表された日本語吹替版キャストは次の4名だ。70年〜80年代のロンドンと現代のニューヨークを混ぜ合わせたような一風変わったユニバースからやって来たスパイダー・パンク/ホービー・ブラウン役に木村昴。マンハッタンとインドのムンバイを掛け合わせたムンバッタン出身で、蜘蛛に噛まれて力を得たほかのスパイダーピープルと違い、神秘的なシャーマンによって力を獲得し、陽気で楽観主義者のスパイダーマン・インディア/パヴィトル・プラパカール役に佐藤せつじ。いままさに妊娠中で、颯爽とバイクを乗りこなし、グウェンら次世代のスパイダーピープルの指導者でもある超クールなスパイダーウーマン/ジェシカ・ドリュー役に田村睦心。スカーレット・スパイダー/ベン・ライリー役を江口拓也が務めるなど、実力と個性を兼ね備えた声優陣がそれぞれスパイダーマンを演じるために集結した。
日本公開が待たれる『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』だが、前作から続投の⼩野賢章、悠⽊碧、宮野真守、関智一、そして今回の追加キャスト4名と、豪華声優陣が参加した日本語吹替版にも大いに期待したい。
文/山崎伸子