藤井聡太棋聖の初海外 ベトナム・ダナンで前夜祭「できる限り楽しみたい」

藤井聡太棋聖の初海外 ベトナム・ダナンで前夜祭「できる限り楽しみたい」

「ダナン 三日月」で前夜祭に臨んだ藤井聡太棋聖(左)と佐々木大地七段

(スポーツ報知)

 【ダナン(ベトナム)4日=瀬戸花音】将棋の藤井聡太棋聖(20)=竜王、名人、王位、叡王、棋王、王将=が挑戦者に佐々木大地七段(28)を迎える第94期棋聖戦五番勝負の第1局が5日、ベトナム中部のリゾート地ダナンのホテル「ダナン三日月」で指される。両者は4日、現地で前日検分や前夜祭に臨んだ。

 史上最年少名人となってからわずか3日後、藤井は気温30度を超えるリゾート地・ダナンの浜辺を歩いていた。前夜祭には矢ヶ部義則・在ダナン日本総領事やベトナムの政府関係者、日越の将棋ファンら約250人が出席。藤井は「海外対局が初めてのことで、大変うれしく思っております。明日から対局になりますが、多くの方に楽しんでいただける一局になるよう全力を尽くしたいと思っております」と意気込んだ。

 二人の表情を和ませたのはベトナムパワーだった。初の海外対局の藤井と、初タイトルの佐々木。初づくしのタイトル戦のため、両者緊張した面持ちだったが、「ホテル三日月」の小高芳宗氏社長がベトナム国歌を独唱し始めると、両者、笑みを浮かべた。

 プライベートも含め初の海外となった藤井は、「豊かな食文化やうつくしいビーチや街並みをできる限り楽しみたいと思っております」と疲れを感じさせない柔らかい表情でベトナムでの対局を喜んだ。

 2日〜から3日にかけての豪雨で東海道新幹線の運転見合わせなど、公共交通機関の大幅な乱れがあり、同ホテル関係者は「対局者などもダナンにたどり着けるかどうか不安がありましたが、無事到着できるよう祈っておりました。ご到着されて、安心しました」と胸をなで下ろした。

 佐々木は「緊張しますね」と舞台上ではにかみ、「初のタイトル戦がダナンということでわくわくしています。日本文化である将棋に触れていただけるこの機会に対局者としてこの場にいれることをうれしく思います。自分の力を出し切り、粘り強く戦っていきたい」と決意表明した。

 第1局は5日午前9時(日本時間午前11時)から始まり、振り駒で先後を決める。持ち時間各4時間。5日夜には終局の見込み。畳をしいた同ホテルの一室で行われる。海外での将棋の対局は、新型コロナウイルス禍以前の2019年に台湾・台北で開かれた叡王戦以来。暑さに負けない熱い戦いが幕を開ける。日越の観客が日本の棋士2人に大きな拍手を送った。

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