<※以下、ネタバレ有>
推理作家・横溝正史によるミステリーの金字塔を前後編各90分のボリュームでドラマ化。「獄門島」(2016年)「悪魔が来りて笛を吹く」(18年)「八つ墓村」(19年)に続き、4年ぶりとなる待望作。吉岡は前々作・前作に続き、3回目の名探偵役に挑んだ。
脚本はNHK「岸辺露伴は動かない」シリーズ、アニメ「進撃の巨人」「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズなどの小林靖子氏。演出は第1弾から引き続き、吉田照幸監督。チーフ演出を務めた昨年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の後、初作品となった。
前編は今月22日に放送され、BSながら、オンエア終了後(午後11時)には「#犬神家の一族」がツイッターの国内トレンド1位。SNS上には絶賛の声が相次いだ。
後編には、おなじみの湖面から突き出る“逆さ足”のシーンも登場。金田一耕助(吉岡秀隆)は、湖畔の屋敷を舞台とした犬神財閥の創始者・犬神佐兵衛の莫大な遺産をめぐる謎の連続殺人事件を解決した。
番組公式ツイッターが「これまでの犬神家を覆す衝撃のラストが、貴方を待っています!」と予告した通り、ラスト10分は原作とは異なる結末。SNS上には「最後の最後が怖すぎる」「最後の10分に唸る」「魂抜けた」「最後にすごい爆弾落としやがった」「(金田一のように)最後、テレビの前で自然に頭かきむしったわ」などと戦慄や放心の声が相次いだ。
吉田監督が「この金田一シリーズが目指しているのは、原作通りの映像化でもなく、映画のリメークでもなく、原作を土台、基盤に今らしい新解釈、アレンジを加えて表現しようということなんです」と語るモットーは、もちろん「犬神家の一族」も同じ。
金田一耕助については、番組公式サイトのPR動画で「取り憑かれている人なんですよね。人の心の闇に。他局ですけど、『沸騰ワード』という番組は好きで。立ち食いそばとか自衛隊とか、人間が自分の理屈じゃない衝動で大好きだっていうものに対して何かしゃべっている時って、めちゃくちゃ魅力的なんですよね。立ち食いそばを食べているだけなんですよ、結局は。それが金田一耕助は人の罪だったということなんですよね」と語っている。