夫婦漫才コンビ、宮川大助・花子が10日、大阪市中央区の吉本興業本社で会見し、5月1日に「YES THEATER」(大阪市中央区)で開催するイベント「大助・花子の『おまたせ!』」で、復帰後初となる漫才を披露することを発表した。
夫婦での漫才は、2019年6月の名古屋・大須演芸場以来4年ぶり。血液のがんの一種「多発性骨髄腫」で闘病中の花子(68)が「早よ漫才やっとかな、お迎えが先になる。ホンマやもん」とボケると、大助(73)が「そんなこと言うなよ!」とツッコミ。車いすでの復帰に花子は「パラ芸人として頑張ります」と意気込みを語った。
花子は19年12月に病気を公表。その後は入退院を繰り返し、現在も週1回のステロイド投与、月1回の点滴を受け、1日約20錠の薬を飲んでおり、「それだけでお腹がいっぱいになる」。足にしびれがあり、体力も低下。「生きるってしんどいわ…。毎日毎日しんどい。何にもできない」と弱音も吐露。体重は15キロ落ち、放射線治療の影響で身長は6センチ縮んだことを明かした。
昨年10月19日には、集中的に抗がん剤で治療しているとき、肺に水がたまって心肺停止寸前に。花子は「辛かった。朝に呼吸が全然できなくなった」と自分で救急車を呼んだが、「救急隊員が来て、肩に手を置いた瞬間に(意識が)落ちてしまいました」。3日後、気がついたら集中治療室だったという。
花子はこれまで「センターマイクの前に立ちたい」と復帰にこだわっていたが、21年の東京パラリンピックを見て、「みんなめちゃくちゃ頑張っている。テニスの方(国枝慎吾さん)は、国民栄誉賞もとっているし、すごいなと思った。私も、みんなが許してもらえるなら車いすで出たい」と決意。「車いすで来られる方もいらしゃると思うけど、元気、勇気を与えたい」と語った。