女優の中谷美紀（４７）が３日、自身のインスタグラムで３月２８日に７１歳で死去した坂本龍一さんを追悼した。
中谷は舞台「猟銃」の上演で坂本さんが活動拠点としていた米ニューヨークに滞在中。現地の写真も添えて「美しい音楽を遺して、ついに旅立たれ、耐え難き苦しみから解放されたのですね。奇しくも教授が長年お住まいだったニューヨークにて訃報に触れ、寂寥感が静かに押し寄せて参りました」と悼んだ。
中谷は１９９７年、坂本さん作曲で“中谷美紀ｗｉｔｈ坂本龍一”名義で発売したシングル「砂の果実」が大ヒット。坂本さんプロデュースのファーストアルバム「食物連鎖」（９６年）やシングル「クロニック・ラヴ」（９９年）など坂本さんとコラボした音楽活動を通じて親交があった。
中谷は「迷い多き１０代の頃、教授の奏でる美しい旋律と、そこに忍ばせた不協和音は、暗闇に差し込む一縷の光明のように私を救ってくれました。教授がご不在となった音楽界の未来を憂えても仕方のないことなのかもしれませんが、喪失感は拭えないものです」と回想しながら思いを吐露。「ドイツがバッハやベートーヴェンを誇り、オーストリアの人々が今もなおモーツァルトやマーラーの遺産で禄を喰み、フランスの人々がドビュッシーやラヴェルの幻影と共に歩むのと同じように、私たちは教授の遺された音楽を道標に生きて行くのでしょう。何よりも、お側にて苦しみを分かち合っていらしたご家族の皆様のお心が安まりますよう、謹んでお祈り申し上げます」とつづった。
