先月28日に死去していたことがわかった音楽家の坂本龍一さん(享年71)の晩年は、がんとの闘病生活だった。
2014年に中咽頭がんを患っていることを発表。コンサート活動中止を強いられ、療養生活を送った。その後寛解したが、20年には直腸がんが発覚。6度にわたる手術を行った。翌年、両肺に転移した時にはすでに「ステージ4」だったという。
ある音楽関係者がこう振り返る。
「中咽頭がんになって以降、坂本さんは健康に気を使うようになりました。それまで丸3日間寝なかったり、食生活も肉食中心だったんですが、野菜中心にし、十分な睡眠をとるようになったそうです。カイロプラクティックやヨガなどを中心にしたワークアウトもスケジュールに入れていました」
特に坂本さんがケアをしていたのが腸だった。
「人の免疫機能を詳しく調べると、腸が重要な役割を果たしていることを知ったのです。炭水化物や野菜などを食べる時、腸に負担にならない順番にし、乳酸菌も本当に効果があるものだけをとっていたそうです。それだけに、腸にがんが発覚したときはショックだったらしい」(同)
直腸がんになった時、「がんとともに生きる」という考えに変わったという。
そんな闘病生活を送りながらも、音楽活動を続行。その熱意は最期まで揺らぐことがなかった。