【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。最近、暴露系ユーチューバーのガーシーこと東谷義和さんが何かと話題ですね。27年間、芸能人と幅広く交流してきた話をユーチューブで暴露されています。幸い、僕は面識がございません。本当によかったです(笑い)。というわけで、本日は暴露系の映画をピックアップしました。オリバー・ストーン監督の「スノーデン」(2016年公開)です。米CIAのIT専門家エドワード・スノーデン氏が、13年に米国家安全保障局の機密情報を主要メディアに暴露した事件を映画化したものです。スノーデン氏関連では、ドキュメンタリー作品もありますが、今作はドラマ仕立て。といっても、事実を基にしているので内容は衝撃的です。
CIAの試験で9時間かかる問題をわずか40分で解くほど超優秀だったスノーデン氏。これに驚いたCIA関係者から、機密情報を扱う重要任務を任されるようになります。ところが、そこで行われていたことは、えげつない盗聴活動でした。何を使ったかというと、パソコンやスマホのインカメラです。ここがオン、オフにかかわらず、すべて録画されており、誰がいつどこで何をやっているか、すべてCIAのサーバーに記録されているのでした。
例えば、ある人物の名前を入力すると、その人物のあらゆる情報が手に入るどころか、その人物の娘には彼氏がいて、その彼氏が誰と浮気していることまで“丸裸”。これは怖すぎますね〜。
スノーデン氏の上司は「世界大戦がないのは、われわれのおかげだ。米国は自由より安全を選んだ。情報を抜かれても安全には代えられないではないか」と悪びれもしませんが、スノーデン氏は義憤を抑えきれません。そしてついに機密情報を暴露、ロシア亡命に至るのですが、同氏はこう言います。「告発したことで自分はすべてを失った。1ドルも得がなかった。でも、正義のためにやった」と。
ガーシーとはスケールが違いますが、ネット社会の怖さという意味では通底しているように思います。画像や動画は永遠に残り続けますし、個人情報も抜かれやすいですからね。ちなみに、同盟国・日本についての言及もあります。ご興味のある方は必見です!
☆ありむら・こん 1976年7月2日生まれ。マレーシア出身。玉川大学文学部芸術学科卒業。ローカル局のラジオDJからキャリアをスタートさせ、その後映画コメンテーターとしてテレビ番組やイベントに引っ張りだこに。最新作からB級映画まで年間500本の作品を鑑賞。ユーチューブチャンネル「有村昆のシネマラボ」で紹介している。