笑福亭笑瓶さん(後列右から2人目)がレギュラー出演したBS−TBS「噂の!東京マガジン」出演者。前列左から小島奈津子、森本毅郎、井崎脩五郎氏、後列左から山口良一、清水国明、1人おいて深沢邦之
(日刊スポーツ)
22日に死去した笑福亭笑瓶さんがレギュラーを務めたBS−TBS「噂の!東京マガジン」(日曜午後1時)が26日放送され、追悼特番「笑瓶さん!ありがとう 笑顔と優しさの全記録」が放送された。
スタジオには、笑瓶さんの定位置が空席のまま置かれた。さみしそうに空席を見つめた司会の森本毅郎(83)は「身内みたいなもの。弟を亡くしたようなものだから、受けとめがたいものがある」と声を落とした。
隣の席だった山口良一(67)は目を真っ赤にして「30年間隣にいた。(アクリル板の)ついたてがないのが、いないんだなと。まだ分からないし信じられない」と泣き、清水国明(72)が「泣くなお前は」と励ます場面もみられた。
森本は、21日に救急搬送された際の笑瓶さんについて「あとで聞いた話だが、倒れた時に『前の時(15年の最初の大動脈解離)と場所が違う。ちょっと危ないかもしれませんね』と本人が言ったと聞いている」と明かした。「僕も心臓の持病を抱えている」とし、「自分のことより僕を気遣ってくれる人だった。順番が逆になっちゃって悔しい」。井崎脩五郎氏(75)は「先週、『飲み過ぎはダメですよ』と言われた」としのんだ。
番組は89年10月に地上波TBSでスタートし、笑瓶さんは91年から約32年間にわたってレギュラーとして出演してきた。
この日は、笑瓶さんの名場面などをVTRで紹介。ゲストとして初出演した91年2月24日放送の模様や、初めて「噂の現場」リポーターとして取材にあたった映像、番組として初めて取り組んだドッキリ企画などが放送され、笑瓶さんをしのんだ。
番組の最後に森本は「笑瓶がいないさみしさが増してしまうね」としみじみ。「歌にもあるけど、会うは別れのはじめ、という。別れる時が来るんだね。僕たちは受けとめなきゃならない。笑瓶ちゃんの分まで体をいたわって、頑張って番組を盛り上げていきたい。来週からまた日常に戻って頑張りましょう」と結んだ。