超絶セレブリティが乗る豪華客船が無人島に漂着したら…という発想から、ファッション業界とルッキズム、そして現代階級社会観る者の価値観をひっくり返す“大逆転”ストーリー。劇中には、主人公のモデルカップルがデート代の支払いを巡り大ゲンカするシーンが登場する。
ローランドは「今はジェンダーの問題もいろいろあるし“男たるもの”と大きな声では言えないんですが、僕なりの理論でお話するとデート代はいくらでも支払いますね。僕は“惚れた女に振り回されること”が最高の幸せだと思っているので。デートで彼女に支払えと言われれば、向こうに感謝の気持ちが一切なくたって、その場で一括で支払って、あとでカード会社にこっそり電話してリボ払いにしてもらって、家でカップラーメンをすすりますよ。そこまで振り回される自分が愛おしいな、って思っちゃいます」と超ポジティブな思考法を展開。
続けて「僕の持論は『小金持ちになりたいならおごるな、幸せになりてぇならおごれ』。好きな人につくすのはこれ以上ない幸せなことだと僕は思うんでね。これは男女関係なく共通して言えること」とローランド節をさく裂させた。
また、「コロナになってから3年好きな人がいません。もう32歳なのにどうすればいいですか?」という女性からの質問に対し、「なるほど」と一瞬険しい表情を見せたローランド。「人を好きになれないというお悩みですね。3年間誰も好きになってないということですが、でもそれはきょうで解決したと思いますよ。ここで僕に会いましたからね」と決めゼリフを放ち、観客を赤面させた。
さらに「恋はするものじゃなく落ちるもの。誰でもいいから、と妥協するのはいい方法ではないと僕は思います。年齢なんてただの数字。どれだけ生きたかを教えてくれても、どうやって生きてきたかは教えてくれない。あなたにはロイヤルストレートフラッシュな恋愛をしてほしい。ワンペアで手軽にあがってほしくないですよ」と優しく語りかけた。
同作は、スウェーデンの鬼才リューベン・オストルンド監督が手がけ、カンヌ国際映画祭のパルムドールに輝いた注目作。アカデミー賞の作品賞、監督賞、脚本賞の主要3部門にノミネートされている。