将棋の第48期棋王戦5番勝負第2局は18日、金沢市で指される。17日は渡辺明棋王(38)=名人との2冠=、挑戦者の藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=が対局場検分に臨み、渡辺は「注目度が高いので、それに応える将棋を指したい」、藤井は「早くも正念場と思う。しっかり集中して臨みたい」とそれぞれ意気込みを語った。
第1局は藤井が先勝し、第2局の先手は渡辺。後手の藤井は、平行開催される第72期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負で第4局を終え、2勝2敗。9、10日に東京都立川市で指された第4局に敗れ、1月21、22日の第2局、今月1日のA級順位戦の永瀬拓矢王座戦に続く後手での連敗が自身最長の3へ伸びた。過去6度は2で止めたが、7度目にしてついに記録更新した。
今年度も43勝10敗で勝率8割を維持するが、連勝を24に伸ばし27勝1敗の先手に対し、後手では16勝9敗。「今期の成績をみると先後でかなり差が大きくなっている。後手番でどう戦うかが課題」と藤井自身も懸念を隠さない。
ただ、特効薬はないそうで、「すぐ、根本的に変えられることではない。徐々に対局を振り返りながら修正できればいい」。棋王戦11連覇が懸かる渡辺がタイへ戻すか、藤井が連勝して自身初の6冠へ王手か。持ち時間は各4時間で、18日中に決着する予定。