今の10代からかつてティーンだった大人たちも楽しめる青春映画『ガール・ピクチャー』

今の10代からかつてティーンだった大人たちも楽しめる青春映画『ガール・ピクチャー』

ミンミ(アーム・ミロノフ)=フィンランド映画『ガール・ピクチャー』(4月7日より全国順次公開) (C)2022 Citizen Jane Productions, all rights reserved

(ORICON NEWS)

 「第38回(2022年)サンダンス映画祭」でワールドシネマドラマ部門観客賞受賞のほか、「第95回アカデミー賞」国際長編映画賞部門フィンランド代表にもなった『ガール・ピクチャー』が、4月7日より東京・新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国で順次公開される。本予告映像、シーン写真3点が解禁となった。

 子どもと大人のはざま、17歳から18歳に差し掛かる3人の少女、ミンミとロンコとエマ。3度の金曜日で、ミンミとエマはお互いの人生を揺るがすような運命の恋をし、ロンコは未知の性的快感を求め冒険する――ティーンエイジャーが抱える性、人間関係、未来への悩みをリアルかつまっすぐに映し出し、そして、“こうあるべき自分”を思い描き、つまずき、ぶつかり、失敗しながらも誰かと寄り添い、自由を獲得する方法を学んでいく。今の10代から、かつてティーンだった大人たちまでもが楽しめる、みずみずしい青春映画だ。

 最初の金曜日。「好きな男子にもっと近づいてみたい。だからパーティに行こうよ」。恋愛とセックスに興味津々! 素直でキュートなロンコ(エレオノーラ・カウハネン)が、同じ学校の親友、クールでシニカルなミンミ(アーム・ミロノフ)をパーティに誘うシーンから映像は、はじまる。精一杯のおしゃれとメイクアップを施し、パーティーへと繰り出す2人。ロンコが宣言通り、理想の相手との出会いを求め、出会う男子にとにかく果敢にアタックしていく中、パーティの喧騒から離れた付き添いのミンミは、フィギュアスケーターの少女エマ(リンネア・レイノ)と運命の出会いを果たす――。

 「跳べなくなったの」大事な試合を前に、プレッシャーに押しつぶされそうなエマ、「男の人と一緒にいても何も感じない自分はみんなと違うのでは?」と悩み続けるロンコ、「いつも壊しちゃうの」自分の気持ちをどうしてもうまく扱えないミンミ。ありのままの自分、そして恋と向き合う覚悟を持った少女たちは、お互いを思いやり、時には衝突しながらも、たくさんの壁にぶつかっていく――。

 金曜日を迎えるごとに、少しずつ“自分”と向き合う力を手に入れていく3人の少女たちの、リアルでまぶしいポートレートを捉えた予告となっている。

 主人公たちは自身のセクシュアリティーや恋愛指向にあえて名前を与えてはいないが、ヘテロセクシュアル(異性愛)やシスジェンダー(割り当てられた性別と性自認が一致している人)を前提とせず、むしろそれぞれに異なる恋愛指向があることを当たり前として物語は進む。同性同士で深い関係になるミンミとエマも、アセクシュアル(他者に対して性的欲求や恋愛感情を抱かないセクシュアリティー)の可能性があることに悩むロンコも、果敢に自分自身を追求し、感情やセクシュアリティーについて語ることを恐れない。

 かつて女性軽視のニュアンスで使われることもあった、“ガール”という言葉を女性たちが自らの手で取り戻したように、3人のガールの物語は、流動的で、たくましく、まぶしいほどエネルギーに満ちており、話題となったNetflixシリーズ『セックス・エデュケーション』や『ハートブレイク・ハイ』も彷彿とさせる。

 感情的な部分はあっても心優しいミンミを演じるのは、12歳から俳優業をスタートし、『エデン』(ウラ・へイッキラ監督/20年)で初主演を務めた2000年生まれのアーム・ミロノフ。静かなたくましさを持つロンコ役を、俳優、ダンサー、シンガーでもあり、舞台俳優として活躍し、本作が長編映画デビューとなるエレオノーラ・カウハネンが。フィギュアスケートに青春を注いできたエマ役を、ドラマや映画で活躍中のリンネア・レイノが好演している。

 3度の金曜日を過ごす少女たちの物語は気鋭の脚本家ダニエラ・ハクリネン、イロナ・アハティが、自身の経験も振り返りながらつづった。監督は、自分の声を見出していく女性作家を描いた映画『Love and Fury』(16年)でデビューし、強い女性たちが主導するストーリーを生み出しているアッリ・ハーパサロ。ノーベル平和賞を受賞した社会運動家のジェーン・アダムズにちなんで名づけられたシチズン・ジェーン・プロダクションによって製作された。

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね♡
URLをコピーする
URLをコピーしました!

この記事を書いた人

アフィリエイター初心者です!よろしくお願いします。

目次
閉じる