伝説の大会『藤原祭』が『日本骨髄バンクチャリティ CHAKURIKI15 帰ってきた藤原祭』として、8年ぶりに開催される。
藤原祭は史上初めて外国人ムエタイ王者となった“キックの神様”藤原敏男の偉業を称え、2003年12月に第1回が行われた大会。当時藤原が会長を務めた藤原ジムが所属していた全日本キックボクシング連盟主催で第1回が行われ、その後は全日本キックの風物詩、年末恒例の大会として人気を博した。
キックの試合はもちろん、藤原会長が体を張って挑むスペシャルエキシビションマッチが毎回の名物で、“キックの神様”が親交ある藤原喜明らレスラーにプロレス技を仕掛けられ、時には顔をケーキまみれにされといったサービス精神満点なエンターテイナーぶりを発揮するのが見ものとなっていた。
2010年からはM-1 MC主催で行われてきたが2014年の後楽園ホール大会を最後に開催されておらず、今回はドージョーチャクリキと藤原祭実行委員会の主催で、8年ぶりの復活となる。
史上初?藤原だらけのスペシャル6人タッグマッチ
▼格闘技スペシャルエキジビション6人タッグマッチ 2分2R
藤原敏男&藤原喜明&藤原国崇(国崇)
vs
藤原あらし&藤原康平(KING皇兵)&藤原秀旺
3月で74歳となった藤原会長だが、久々となる大暴れの舞台を得て血気盛ん。愛弟子の小林聡が代表を務める野良犬道場でかつてはプロを目指したゴルフの素振りから腹筋運動を行い、コンディションを整える姿が目撃されている。
今回は盟友の藤原組長(喜明)、藤原国崇(国崇)との「藤原タッグ」を結成し、藤原あらし&藤原康平(KING皇兵)&藤原秀旺、こちらも「藤原タッグ」と対戦する(※正確には藤原あらしは「ふじわら」ではなく「ふじはら」)。
過去の藤原祭スペシャルエキシビションでは、序盤こそ穏やかに始まるものの試合が進むにつれ展開が荒れ、最後は両軍入り乱れるもなぜか一同結託して藤原会長が袋叩きにされるのが定番であった(主に首謀は藤原組長)。
大会開催発表会見では「大いに暴れたい」と意気込みを語った藤原会長だが、一方で「病院送りになるかもしれない。これが最後になるかもしれません」と不安を吐露したのも本音だろう。
現役時代は“キックの荒鷲”と呼ばれ、今大会のポスターにも「令和の空にも荒鷲は翔ぶ!」のコピーが躍る。藤原会長74歳の挑戦は必見だ。
“野良犬2世”森井洋介、師の祭典に勝利を飾れるか
▼ライト級(61.23kg)キックルール 3分3R(延長1R)
森井洋介(野良犬道場)
vs
ロムイーサン・REON(REON Fighting Sports Gym)
森井は藤原会長と“野良犬”小林聡の指導を受け、“野良犬2世”の異名を取る選手。師匠譲りのアグレッシブなファイトスタイルで、パンチとロー、ヒジを主武器に相手を仕留め、全日本スーパーフェザー級王座、KING OF KNOCK OUTライト級王座といったベルトを獲得してきた。
今回対戦するロムイーサンは“プロフェッショナルシスト”健太が主宰するREON Fighting Sports Gymでトレーナーを務める選手。タイでは激戦区のバンタム級で殿堂ラジャダムナンスタジアムにおいてランキング2位に上り詰めたテクニシャンだ。
森井は今年1月、2022年最初の試合で健太と対戦。判定勝ちを収めており、REONサイドとしては健太からロムイーサンに替わってのリベンジマッチとなる。100戦を超える豊富な戦績で頭脳派ファイターとしても知られる健太だけに、ロムイーサンに万全の森井対策を授けてくるだろう。
藤原敏男門下にとって“打倒ムエタイ”は避けては通れぬ道。8年ぶりに復活した師匠の祭典に森井は勝利を捧げることができるか。
キック界を背負うスーパータレント:安本、花岡、吉成が勢揃い
▼58kg契約 キックルール 3分3R(延長1R)
安本晴翔(橋本道場)
vs
ヨーパースー・ソンニンタイ(タイ)
▼スーパーフライ級(52.16kg)キックルール 3分3R(延長1R)
花岡竜(橋本道場)
vs
ペットソンチャイ・ソンニンタイ(タイ)
▼スーパーエキシビションマッチ
吉成名高(エイワスポーツ)
vs
サンチャイ・トーラックソーン(TEPPEN GYM)
『藤原祭』には安本晴翔と花岡竜、キック界の明日を託される橋本道場コンビも参戦する。
安本はアマ24冠を経て16年に16歳でデビューすると、これまでWPMF世界フェザー級王座、WBCムエタイ日本統一フェザー級王座と様々なベルトを獲得。サウスポーからパンチと蹴り、バランスのよさと高いセンスを感じさせるスタイルで現在12連勝。今回はタイの3R制ムエタイ大会「MAXムエタイ」のパタヤ58kgトーナメントを制したヨーパースーを迎え撃つ。
花岡は安本をしのぐアマチュア28冠を記録し、中学卒業後にプロデビュー。“平成最後の怪物”の異名を取り、今年1月には“西の神童”と呼ばれる53㎏の第一人者・石井一成を降し、3月にはオープンフィンガーグローブを着用しての53㎏ムエタイトーナメントでも優勝を果たしている。ここまでの快進撃でも驚かされるが、これらは全て高校時代のもの。今春から大学に進学したばかりで、今後さらなる活躍が見られるに違いない。20歳のムエタイ戦士ペットソンチャイとの一戦は大学生としての第1戦となる。
2人の試合は森井と合わせ、日本vsタイ3対3の様相となる。
また那須川天心がキックボクシングを引退した後のRIZIN立ち技部門を引っ張る、吉成名高がエキシビションで参戦。元ラジャダムナンスタジアム王者のサンチャイ・トーラックソーンと2分2Rで対戦する。RIZINでは5戦5勝5KOと比類なき強さを見せる吉成は大会3日前にはホームリングのBOMでタイ国プロムエタイ協会フライ級タイトルマッチに出場する。新たな王座を獲得し、藤原祭への凱旋出場はなるか。格闘技史に残る金字塔を打ち立てた藤原と現在進行形の伝説を行く吉成、2人が揃い踏みとなる。
【全対戦カード】
<第10試合 ダブルメインイベント② 58kg契約 キックルール 3分3R(延長1R)>
安本晴翔(橋本道場/KNOCK OUT、WPMF世界、WBCムエタイ三冠王)vs ヨーパースー・ソンニンタイ(タイ/MAX Muaythaiパタヤ優勝)
<第9試合 ダブルメインイベント① ライト級(61.23kg)キックルール 3分3R(延長1R)>
森井洋介(野良犬道場)vs ロムイーサン・REON(REON Fighting Sports Gym)
<第8試合 セミファイナル Sフライ級(52.16kg)キックルール 3分3R(延長1R)>
花岡竜(橋本道場/KNOCK OUT-BLACK Sフライ級王者)vs ペットソンチャイ・ソンニンタイ(タイ国)
<第7試合 69kg契約 キックルール(肘なし) 3分3R(延長無し)>
KEN山十(峯心会)vs 國保”TK”友宏(FREEDOM@OZ)
<第6試合 格闘技スペシャルエキジビション6人タッグマッチ 2分2R
藤原敏男&藤原喜明&藤原国崇(国崇)vs 藤原あらし&藤原康平(KING皇兵)&藤原秀旺
<KOUMA選手引退式>
(元REBELS-MUAYTHAIスーパーバンタム級王者で第6、9代のWPMF日本スーパーバンタム級王者)
<第5試合 スーパーエキジビションマッチ>
吉成名高(エイワスポーツ/元ラジャダムナン&ルンピニー王者)vs サンチャイ・トーラックソーン(TEPPEN GYM/元ラジャダムナン王者)
<ジュリアナの祟り(a.k.a.エナツの祟り)ミニライブ
<第4試合 64kg契約 キックルール 3分3R(延長1R)>
“バズーカ”巧樹(菅原道場/KNOCKOUTライト級王者)vs マサ佐藤(WSR)
<第3試合 68kg契約 キックルール 3分3R(延長1R)
峯山竜哉(WSR/第9代J-NETWORKウェルター級王者)vs 曽根修平(チャクリキ武湧会)
<第2試合 58kg契約 キックルール(肘なし) 3分3R(延長無し)>
竹添翔太(インスパイヤードモーション)vs 戸上祐一(Excellent one)
<第1試合 57.5kg契約 キックルール(肘なし) 3分3R(延長無し)>
指田烈(TEPPEN GYM)vs KEN-KEN(CRAZY WOLF)
※対戦カードは変更の場合もあります。