■原田泰造が生理用品メーカーの広報マンに
主演を務める原田が演じるのは、生理用品メーカーの広報マン・光橋幸男。以前はエンジニアとして製品開発の仕事をしていた。生理への理解を求め必死で訴える動画がバズったことをきっかけに、「生理のおじさん」として人気者になる、という役どころだ。
また、父親が「生理のおじさん」として人気を集めていることにムカついている幸男の娘・光橋花を上坂樹里が演じ、花(上坂)の弟で光橋家を盛り上げるムードメーカーの中3男子・光橋嵐を齋藤潤が演じる。
さらに、「生理のおじさん」として活動する幸男のことを実はものすごくリスペクトしている部下・橘正樹を三山凌輝が、伝説の婚活アドバイザーで、情報番組「オビランチ」にはコメンテーターとして出演する北城うららを菊地凛子が演じる。そして、光橋家の風変わりな日常を、一家に対する不思議な距離感で解説してくれる謎の語りを麻生久美子が務める。
■あらすじ
主人公は、生理用品メーカーの情熱的な広報マン、光橋幸男。高校生の娘と中学生の息子を育てるシングルファーザーだ。半年前、「生理についてよく知ろう!」と幸男が呼び掛ける動画が「バズ」ったことをきっかけに、「生理のおじさん」として活動している。
一躍SNSとお茶の間の人気者となった父親に、思春期の娘・花(上坂)は、複雑な思いを抱いていた。生放送の情報バラエティーで幸男と共演するコメンテーターの北城うらら(菊地)もまた、幸男の言動が気に食わない。
ある日、うららの「あなたは女性のことを全然分かってない」という挑発に興奮した幸男は、思わず「僕は娘の生理周期も把握している!」と発言。幸男の会社にはクレームが殺到する。学校でもうわさになり、花は家出してしまう。
激しく落ち込む幸男。彼は炎上を乗り切り、愛娘と仲直りできるのか。生理を巡る親子のスレ違いを、二人はどう乗り越えるのか。
■「生理のおじさん」光橋幸男役・原田泰造コメント
今回演じる幸男という役は、娘と息子を男手一つで育てるサラリーマン。子どもを愛する親としての在り方と、生理にまつわる正しい知識を広める活動に力を入れていく間で生まれる葛藤は、たくさんの方々にも共感いただけると思います。
僕はこれまで、生理についてそこまで深く考えたことがなかったのですが、今回この作品を通して、なぜもっと早く向き合ってこなかったのか、いろいろと反省することだらけでした。ぜひ、たくさんの男性にも見てもらいたいドラマです! ご期待下さい!
■「生理のおじさん」の娘、光橋花役・上坂樹里コメント
「生理のおじさんの娘」という役があると初めて知ったとき、どれだけ変わった家族で、どんな子なんだろうと想像もつきませんでした。ですが、台本を読んだり、監督やプロデューサーの方々と話したりする中で、光橋家の日常や言動に私自身もたくさんのことを学び、勇気をもらいました。
私が演じる花は、素直になれず、頑固なところもありますが、本当は家族思いな女の子だと思います。花と同い年なので共感できるところもあり、自分と重ねながら演じたいと思っています。
きっと、このドラマを見終わったとき、思うことや感じることは人それぞれだと思います。だからこそ年齢、性別、世代関係なく、いろいろな方に見ていただきたいです。ぜひ、ご覧ください。
■脚本・吉田恵里香コメント
私は生理が近づくと、とにかく眠くて食欲が増します。気が沈み、仕事の効率も悪くなります。でも、症状は比較的軽い方だと思います。思いますと言ったのは、生理について周りと深く話したことがないからです。最近は随分変わりましたが「生理について大っぴらに話してはいけない」というルールが、世の中にはまだあります。語られないことで奪われる健康・知識・配慮や優しさが絶対あるのに…。
本作の主人公・光橋幸男は「生理のおじさん」として活動することで、そのルールをぶち破ろうとする男です。幸男は生理の当事者ではありません。幸男を含めて、この世界には生理が来ない人たちがたくさんいます。でも、生理に関係のない人は誰一人いません。生理が来ても来なくても、全ての人がきちんと知識を得て、自分事にすることで変わる世界がたしかにある。そんな思いを込めたドラマです。
■演出・橋本万葉コメント
「生理」をテーマにドラマを作っていく過程の中で、自分の人生で起きた生理にまつわる出来事を書き出してみたことがあります。初潮を迎えた日、夕食に赤飯が出てきて恥ずかしかったこと。中学生の頃、生理用品の処理がうまくできず、母を通して父から注意されたこと。これは最近ですが、旅行中に白いズボンを汚してしまい、「この歳になって…」とがっかりしたこともありました。
でも、同時に、高校時代、生理用品が飛び交う教室の風景を「女子校だなぁ(笑)」としみじみ眺めたことや、歩いている時に突然生理が来たかどうかを確かめようとした友人の動作が面白くて笑い合ったことなど、楽しい思い出の中にも生理があるということに気が付きました。
私たちは、生理と共に生きています。現代の人が生涯で経験する生理の数は約450回。その450回がいつも恥ずかしくて、痛くて、憂鬱な時間になってしまうなんて、いくらなんでもつらすぎる。生理でつらいと思う時や困っている時、それを話したければ話せるし、話した相手がちゃんとそれを理解してくれる。そんな日常が、近い将来当たり前になることを願って、このドラマを作ります。楽しんでご覧いただけたらうれしいです。