第1試合の久保優太(35)VS奥田啓介(31)は、元K-1王者の久保がマウントポジションから強烈な打撃を次々と奥田に被弾させ、1ラウンドでTKO勝利。“みそぎマッチ”でMMAでの初勝利を飾った。リングサイドで感染していた元妻のサラも歓喜した。
久保は昨年大みそかの『RIZIN.33』でYouTuberのシバターと対戦したが、試合後に両者が試合の展開について事前にやり取りしたと見られるLINE画像がTwitterに流出し、“八百長疑惑”が大きな騒ぎになった。久保は、スポンサーやファンのために試合を成立させることを優先し、「強迫観念にかられた」結果、シバターからの八百長の提案を受けたことをYouTubeで告白。「神聖なリングを汚してしまった」と謝罪した。
それ以来、11ヶ月ぶりの試合でRIZINに戻ってきた久保は、プロレスでも活躍する奥田に序盤は押し付けられるも、マウントポジションを奪うとパンチやエルボーを連発し、徐々にダメージを蓄積させてレフェリーストップによるTKO勝利を収めた。
試合後にマイクを握ると「僕は去年大みそかに、ああいう大炎上するような不祥事を起こしてしまって、進退を考えるつもりだったのですが、実は影でコソコソ練習して、ジムの代表にはSNSには載せないでとお願いしていた」と、再起をかけて練習に励んでいたことを明かした。
昨年9月に元K-1王者のキャリアを引っ提げてMMAに挑戦したが「全然勝てなくて、MMAの難しさを痛感して人生はこんなにも大変だと。これを支えてくれたみなさんとサラちゃんに感謝の気持ちを伝えたい」と初勝利を喜んだ。
大会の第1試合ということで「KOして次につなげる、火をつける思いで頑張ってきた」と見事に役割を果たし、「これが本当の僕の再出発、リスタートだと思っています。ここから頑張ります!よろしくお願いします!」とあいさつすると、会場は大きな拍手に包まれた。