元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏(53)が5日、「NewsBAR橋下」(土曜後9・00)に出演し、韓国・ソウルの繁華街・梨泰院で日本人2人を含む156人が死亡した雑踏事故について私見を語った。
ハロウィーンを前にした先月29日、梨泰院に集まった若者たちが、狭い路地で折り重なるように倒れる事故が発生。警察側が通報を受けても十分な出動態勢を取らなかったり、路地に並ぶ飲食店が違法な増築をしていたことなど、多くの問題が浮上している。
橋下氏は、尹錫悦大統領と今回の事故の因果関係についてコメントした。尹大統領が就任後、大統領府として使われてきた青瓦台に住んでいないことに触れ、「奥の奥の奥の院みたいなところに大統領が入るから、国民の声が届かないんだという批判があって。尹大統領は“じゃあ外に出る”と出たんですけど、出たら出たで、警備がすごい必要になってくる」と説明した。実際に事故当日には、尹大統領に抗議するデモが複数の場所で行われており、「光化門広場とかで、尹大統領に対するデモとか、自宅前のデモとかで6500人くらいの警官がそっちに行ってたんだって」と話した。
橋下氏自身も、大阪市長時代には何重にもなった扉の奥の市長室で公務を行ったが、「あんなところに行ってたら仕事ができないし、職員の雰囲気から、市民の雰囲気から分からないから、僕はすぐ“昔の副市長の部屋の方に移る”って言って出て行った」と振り返った。一方で、「尹大統領は、青瓦台というところから外に出てやったんだけど、それが裏目に出たというのだったら、何でもかんでも表に出るのは良くないんだなと思いました」と複雑な思いを口にした。