主人公の杏子は、恋愛には全く興味ナシ、大好きなゲーム・猫・チョコに囲まれた毎日を過ごす女子高生。そこへ、ある理由から杏子にどうしても恋愛をさせたい魔法使いリリ(CV:小松未可子)が突然現れる。大事な趣味を奪われ、3人のイケメンとの“恋愛フラグ”を立てられまくる杏子は、“ロマンティック”な展開を“キル”しようと奮闘する、ドタバタ青春ラブコメ。
『ゆるキャン△』の斉藤恵那役や、『Re:ゼロから始める異世界生活』のエミリア役などで、唯一無二の透明感あふれる声と表現力に定評のある高橋だが、本作のヒロインの杏子について、「今までの声優人生の引き出しをいろいろ探りながら、頑張って絵に合うお声を探しました」と振り返る。
本作を「“ロマンティック”という言葉が入っていて、女の子が主人公ということもあって、可愛らしい恋愛物語なのかなと思ったら、全然、顔芸ばっかりしていて、この主人公様子が面白いぞ!となりました」と、楽し気に語る。
杏子に対して「自分のやりたいこと、守りたいものを貫き通すという、その強い意志が超かっこよくて大好きです!」「自分がピンチの状態の中でも、伝えたいことはしっかり最後まで伝えるところがイケメン!」などと、杏子の魅力を次々と挙げていく。映像からは、パワフルな杏子にピッタリのハツラツとした高橋の人柄もうかがえる。
魔法使いのリリが仕かける恋愛フラグを回避するため、キュンとするようなシチュエーションに対してでもさまざまな顔芸と面白いリアクションを繰り広げる杏子。そのユニークさを最大限引き出すため高橋は「(収録中は)私もマイク前で変顔をしました」と、体を張ってアフレコに挑んだことを明かし、大事な趣味を奪われて嘆くシーンでは、「干からびそうな杏子の声は自分でも笑っちゃいました」と語った。また、作品の中で華麗なツッコミをみせる杏子を演じるにあたり、「ネットスラング的な言い回しや、キャッチーなフレーズみたいなところは、杏子の普段のワードセンスに入っているんだなと思って、使いこなしている感を出したかった」と“干物女”“非ヒロイン属性”というキャラクター設定と向き合い、ひとつひとつの表現にこだわったという。
収録中のエピソードでは、「アフレコの時間帯がすごく朝早かったので、梶原君とコーヒーを入れて朝から頑張るぞ!とやっていました」と、杏子の幼なじみで、恋愛フラグに巻き込まれてしまうイケメン・速水純太を演じる梶原岳人との気合あふれる話や、「未可子さんとは、せりふが被りに被るのでリリのせりふが全滅の時もあったのですが、それでも『いいよいいよ〜』と(言ってくれる)あたたかいモノ作りの仕方でした」と、オーディションの時からタッグを組む小松とのエピソードも明かしている。
さらに、高橋は「原作を全部読もうと思って読んだら泣いちゃって…最後の展開がそうなるんだ! そことの絆がまさか生まれて…好きだー!ってなりました。そういう意味で、一対一の人付き合いや、人をちゃんと見ることができる杏子らしさをいっぱい浴びて幸せになりましたね」と、恋愛を主軸にせず、全ての人と対等に向き合うことを大切にしている杏子の魅力を熱弁している。