【ニュースシネマパラダイス】どうも! 有村昆です。「ザ・ドリフターズ」の仲本工事さんがお亡くなりになり、ドリフのメンバーがまた一人、天国に旅立たれました。お茶の間に笑いを届けてきた同グループですが、もともとは人気音楽バンド。1966年に日本武道館で開催された「ザ・ビートルズ」の来日公演の前座を務めたことでも有名ですよね。ところが、与えられた時間はわずか40秒だったそうです。その時間内に終わるのは「のっぽのサリー」という曲で、それは仲本さんがリードボーカルを務めていました。つまり、仲本さんが大役を引き受ける形になったんです。
そこで、今回は縁のあるビートルズを題材にした映画をご紹介したいと思います。2019年公開の映画「イエスタデイ」です。
主人公は売れないシンガー・ソングライターのジャックという青年。ある日、ジャックが事故に遭い、目が覚めると自分以外はビートルズを知らない世界になっていたんです。つまり「もしもビートルズがこの世にいなかったら世界はどうなっていたか」というパラレルワールドの話なんですね。
「イエスタデイ」といった名曲も誰も知らないから、ジャックはビートルズの曲を自分の曲として発表します。もちろん、曲はヒットし、ジャックは一気にスター。本人役で出演してるエド・シーランからも「君は天才だ」と言われて(笑い)。
だけどジャック同様にビートルズの記憶を残す人が現れ、盗作がバレるのではないかと次第に追い詰められていきます。そのあたりはぜひ、映画を見ていただきたいんですが、本作はビートルズファンも喜ぶし、リスペクトもある。いや〜、こんな発想をする人たちが世の中にいるんですね。
あと面白かったのは、ビートルズの影響を強く受けているロックバンド「オアシス」もいない設定になっていること。ビートルズがいたからオアシスがいる。つまりビートルズがいないと音楽界そのものが変わっちゃう。
ドリフもそうですよね。「8時だョ!全員集合」は、国民的バラエティー番組として日本中を笑わせてくれました。多くの芸人や、その後のお笑い番組にも多大な影響を与えました。もしドリフがいなかったら、世界は変わっていたかも…みたいなことを想像すると、考えさせられるものがありますよね。改めて仲本工事さんのご冥福をお祈り申し上げます。