モン・モスマ(ジュヌヴィエーヴ・オライリー)=「スター・ウォーズ」実写ドラマシリーズ『キャシアン・アンドー』ディズニープラスで配信中(C)2022 Lucasfilm Ltd.
初登場したのは『スターウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年)。その後、『スターウォーズ・エピソード3/シスの復讐』(2005年)、『ローグ・ワン』、アニメ『クローン・ウォーズ』『反乱者たち』などに登場している、「スター・ウォーズ」世界の中でも重要人物の一人。
モン・モスマは、『エピソード6』ではキャロライン・ブラキストンだったが、『エピソード3』以降は、ジュヌヴィエーヴ・オライリーが演じている。このほど、オライリーにオンラインでインタビューを行った。
オライリーは「ジョージ・ルーカスは1980年代にこの女性のキャラクターを創造してくれた。『ジェダイの復讐』で、キャロリン・ブラキストンが演じたモン・モスマは、反乱軍の女性のリーダー。当時、私は子どもだったけれど、彼女のことも、彼女のシーンも、よく覚えている。あの時代にそんなキャラクターを考案した彼は、すごいと思うわ」と、モン・モスマが“女性の社会進出”という時代の先端を走るキャラクターとして誕生したことをことさら誇りに思っているようだった。
しかも今回、モン・モスマ軸のストーリーがあることに「映画では時間がなくてできないことをやれた」と喜びを隠せない。
「過去に彼女を演じた時、私は彼女を高貴な人だと感じていた。まるで銅像のような存在だと。でも、(『ローグ・ワン』に続いて『キャシアン・アンドー』の脚本を手がけた)トニー・ギルロイは、今作で彼女をひとりの女性として掘り下げてくれた。彼女がどんなことと戦ってきたのか、私生活でどんな苦労をしてきたのか。何のために戦い、どういったことに葛藤するのか。私たちは、彼女のもっと深い部分を見ることになります」
『キャシアン・アンドー』では、モン・モスマの夫や娘も登場。自宅での日本趣味ものぞかせる。ジョージ・ルーカスが創造した『スター・ウォーズ』(=エピソード4)は、ダース・ベイダーのアーマーやジェダイの服装、ライトセーバーなど、日本文化の影響を受けたものがたくさんあることでも知られており、『キャシアン・アンドー』が『スター・ウォーズ』の歴史に直接つながる物語であることを考えれば、日本的な要素をあるのも当然か。
オライリーは「今作のプロダクション・デザイナーのルーク(・フル)はとても才能豊かな人。彼が作ったセットはすばらしかったわ。とても美しくて息が止まるほどだった。家の中には盆栽が飾ってあって、天井から逆さまに生えているものまである。セットだけでなく、衣装にも日本文化の影響を感じてもらえると思う。プロダクション・デザイナーのルーク、衣装デザイナーのマイケル(・ウィルキンソン)、ヘア&メイクアップ・デザイナーのエマ(・スコット)の仕事ぶりのあちこちに、それは見られるはず。彼らはディテールまで徹底的にこだわって、今作のレベルを引き上げてくれた。自分もそれに釣り合う仕事をしなければという向上心が湧く現場でした」と、話していた。
■『キャシアン・アンドー』について
原点である『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年)の直前を描いた『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016年)のさらに5年前、帝国が支配する暗黒の時代を舞台に、反乱軍として立ち上がる名もなき人々の物語。
『ローグ・ワン』『エピソード4』の19年前を描いた『エピソード3』でパルパティーンを皇帝とする銀河帝国が誕生し、暗黒の時代が始まってから14年、皇帝のやり方に疑問を持つ者たちが現れている状況を『キャシアン・アンド―』は描いていく。
キャシアン・アンド―が『ローグ・ワン』 に登場するまで、どこで何をしていたのかその数奇な過去が明らかになっていくと同時に、各地の反乱勢力が団結していく、のちにレイアやルーク、ハン・ソロが関わる反乱軍の形成期が描かれる。現在配信中のシーズン1は全12話で、1年間の出来事を描く。シーズン2の製作も決定しており、12話でその後の『ローグ・ワン』までの4年間をたどることになる。