コロナ禍で大きな打撃を受けた横浜市の横浜中華街を、ダンスや歌で盛り上げようと奮闘する姿を描いたドキュメンタリー映画「Odore.(踊れ)」が、ユーチューブの横浜中華街公式チャンネルで公開されている。歌を手がけ、出演もしている人気グループ「湘南乃風」のボーカル、HAN―KUNさんは「中華街が一つになっていくさまは、今の時代に必要なメッセージが詰まっている」と話す。
中華街は、中国などで新型コロナウイルスの感染が広がった2020年2月頃から、客足が遠のくなどの風評被害を受けた。その一方で、全国からはSNSなどで応援の声も寄せられた。
映画製作は、地域の一体感を高めようと、中華街の店や企業で作る「横浜中華街発展会協同組合」が企画。今年3月に完成した約50分の作品では、コロナ禍の閑散とした街の様子や、地域住民も巻き込んで撮影を実現しようとする、ダンスグループ「GANMI」のリーダーで横浜市出身のSotaさん(25)の活動が描かれている。終盤では、HAN―KUNさんが歌う中華街公式応援ソング「春節」に合わせて、グループと発展会組合員ら計約300人がはつらつと踊る。
動画は3月20日に公開され、視聴者からは「とても見応えのある作品」「いつか必ず中華街に遊びに行きます」などのメッセージが書き込まれている。
組合専務理事の石河陽一郎さん(50)は「ようやく完成した。コロナに
映画製作に関わった組合アドバイザーの安東千幸さん(44)は「ダンスではじける笑顔を見て、前向きな気持ちになってほしい」と話していた。