新型コロナに感染し、首相公邸で自主療養を続けてきた岸田文雄首相が31日、療養期間を終えて臨んだ記者会見をテレビ朝日系「大下容子ワイド!スクランブル」が生中継。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と政治家の関係について自民党総裁として謝罪をしたことに、元NHK解説委員のジャーナリストの柳沢秀夫さんは「(会見)冒頭で総理自ら取り上げたということは政権にとって一番重い問題であることを認識している」と解説した。
岸田首相は冒頭「政治に対する国民の皆さまの信頼が揺らいでいると深刻に受け止めております」と旧統一教会問題や新型コロナ対応などが内閣支持率の急落などにつながっている現状認識を説明。旧統一教会問題について「私の政権における、大臣、副大臣、政務官については自ら当該団体との関係の点検を行うとともに、関係を絶つことの確約を得たところです。しかし、閣僚を含め自民党議員について報道を通じ、当該団体と密接な関係を持っていたのではと国民の皆さんから懸念、疑念を頂いております。自民党総裁として率直におわびを申し上げます」と頭を下げた。
さらに茂木自民党幹事長に対し、(1)所属国会議員を対象に当該団体との関係性を点検した結果を取りまとめて公表する(2)所属国会議員は過去を真摯に反省し当該団体との関係を絶つ(3)今後社会的に問題が指摘される団体と関係を持つことがないようコンプライアンス・チェック体制を強化する、3点を指示したと表明した。
柳沢さんは「これまでのことについては真摯に反省するということを説明しているが、一番気になるのはこういった新しい方針を打ち出していることに違反した場合どうするんですか、ということをきちんと押さえていかないと。これは事がうやむやになってほとぼりが冷めるのを待っている、という見え方がしなくもない」と指摘した。