笑福亭生寿が「上方落語若手噺家グランプリ」優勝「腕は江戸落語にまったく負けていない」

笑福亭生寿が「上方落語若手噺家グランプリ」優勝「腕は江戸落語にまったく負けていない」

優勝した笑福亭生寿(中央)と上方落語協会・笑福亭仁智会長(左)、大会助成の寺田千代乃氏

(スポーツ報知)

 上方落語界の若手NO1を決める「第8回上方落語若手噺家(はなしか)グランプリ2022決勝戦」が23日、大阪・天満天神繁昌亭で開催され、笑福亭生寿(せいじゅ)=松竹芸能=が優勝。賞金20万円を獲得した。

 入門4年目から18年目の40人が予選を争い、9人が決勝進出。月亭希遊は無念の休演となったが、笑福亭智丸、桂りょうば、桂二葉、露の紫、月亭太遊、桂そうば、桂三実、生寿(抽選出演順)の8人が争い、トリで芝居噺の古典「秋刀魚芝居」を披露した生寿が激戦を制した。

 生寿は表彰式で「たまたま私が優勝と審査していただいたが、誰が優勝してもおかしくなかった。上方落語界はスターがいないと言われて久しいですが、噺家の腕としては江戸落語にまったく負けていないと思います」と出演者を代弁し、上方の盛り上げを誓った。

 生寿は2007年に笑福亭生喬に入門。芸歴丸15年を超え「同期の中で大きな賞を取っていないのは私だけだったので」とホッとした表情を見せた後、「天狗になったり勘違いすることもなく、これからもコツコツ、落語の面白さを伝えていきたい」。

 同グランプリは第1回は出場したが、2回大会以降は「長い時間を話せるように」と修業優先でエントリーもせず、昨年に続いての挑戦。「ダラダラせず、7〜9回の3回だけと決めていた」と思いを集中し、結実させた。松竹芸能の5人組ユニット「五楽笑人」の活動も刺激になっており「見識が広がり、その経験値で腰を据えてできた」と振り返った。

 準優勝は、古典「がまの油」で勝負した二葉。2年連続の銀メダルに「(優勝して)来年は出んとこと思っていたけど、悔しいから考え直す」。二葉は昨年のNHK新人落語大賞で女性初の優勝を成し遂げ、一躍注目を集めたが、その時の準Vが生寿だった。生寿は「リベンジの機会だと若干思っていた。ウソでも先輩なので面目が保てた」と笑い、ともに古典での栄冠に「自分みたいなタイプが優勝しないと、後輩が古典をやってくれない。『な、古典大事やろ?』と言える」と話していた。

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