6日のNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」で、実は初代ヒロイン安子だったことを明かしたアニー(森山良子)が、対面を果たそうと追いかける孫の3代目ヒロイン・ひなた(川栄李奈)から逃走する場面が話題を呼んだ。
娘の2代目ヒロイン・るい(深津絵里)との葛藤から、家族との縁を絶って米国へ渡り、過去を伏せて日系人と称していたアニーこと安子。ビジネス訪日の際に出演したラジオ番組で耐えきれずにすべてを明かしてしまい、るいらの知るところに。密かに立ち寄った故郷の岡山で、安子を探していたひなたに遭遇して声をかけられると、家族を捨てたうしろめたさからか、逃げだした。
右手にバッグを持ったまま安子は延々と走り続ける。追い着けないひなたは腰に手を当て「おばあちゃん、鍛え方が違う…」。物語の設定では、安子は少なくとも78歳で、ひなたは38歳を超える。あり得ない安子の健脚にSNSは「走りすぎ」「ターボ安子」などと盛り上がった。
直後の「あさイチ」では、舞台となった岡山の視聴者からの「演出上であることは承知していますが、あの距離を実際走るとすると、安子おばあちゃん5キロぐらい全力疾走したことになる」というメッセージが紹介され、スタジオ爆笑となった。
恩讐の彼方に再会のチャンスが巡ってきた母と娘に、祖母の存在を知った孫。感動的な状況が、まさかの逃走劇で視聴者を笑わせた。
安子はるいらがいたジャズ演奏会場の洋館から商店街を駆け抜け、樹木あふれる一本道をひた走り、戦死した夫の生前に2人で参拝した神社とみられる境内で力尽きた。SNSでは「偕行社―表町商店街―岡山城―岡山神社」などと逃走ルート推定も盛り上がり、「岡山神社」の実際のロケ地は、滋賀県の大城神社という指摘も相次いだ。